2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

朝日ジャーナル 82

80年に創刊された「ブルータス」がポップカルチャーというのを売りにとしていた ときに、正統派のカルチャー雑誌と思われていたのは「朝日ジャーナル」でしょう。 「朝日ジャーナル」もまた、他に類似誌がない雑誌でした。1959年に創刊された とのことですが…

ブルータス30周年 6

昨日に「ブルータス」87年3月1日号「秘本図書館」を話題としていますが、 その特集にあったヨシダ・ヨシエさんの文章を紹介するリード文には、「冒頭に 紹介した素敵なポルノ白書をまとめ、厳しい規制を進めているロンの国」とあり ました。 この「秘本図書…

ブルータス30周年 5

80年くらいにどのような雑誌を読んでいたのかと思うのですが、先日も記し ましたとおりで、「暮しの手帖」とか「クロワッサン」といった女性むけのもの が中心であったようです。いまも、この時代の雑誌というと、これらはすぐに でてきたりします。(80年…

ブルータス30周年 4

「ブルータス」30周年特集号は、「ポップカルチャーの教科書」とありますので、 全体としては「ポップ」がテーマとなりますが、この特集の目次にあたるところで、 次のように書かれています。 「 ブルータスがこの30年間、夢中になって追い求めてきたモノ…

ブルータス30周年 3

先日のテレビを見ていましたら、「日めくりタイムトラベル」という番組を やっていました。その回は、昭和48年(1973年)の出来事などをとりあげて いたのですが、それにでてコメントを寄せていたミッキー・カーチスさんは、 1973年なんて、つい昨日のこと…

ブルータス30周年 2

「ブルータス30周年特集」となっている6月1日号には、この雑誌を企画した木滑 良久さんと石川次郎さんの対談が掲載されています。雑誌創刊の裏話ですが、まずは、 この対談を取材したライター川勝正幸さんによる雑誌「ブルータス」へのコメントで す。 …

ブルータス30周年

最近の雑誌の休刊ラッシュにはつらいものがありますね。雑誌で定期購読しているも のはといえば、「図書」「ちくま」「一冊の本」といった出版社のPR雑誌が中心で、 そのほかでは「本の雑誌」だけであります。PR雑誌は購読料が安いので、まあいいか ですが、…

本日の収穫 4

本日も野球の話です。先日に野球はラジオで聞くものと記しましたが、最初に野球場 で見たプロ野球は、中学生の時に修学旅行でいった後楽園でのものでした。まだ、修学 旅行のメニューに野球見物というのが折り込まれる前であったように思います。 65年くらい…

本日の収穫 3

昨日に野球はラジオで聞くものと記しましたが、当方の家庭にTVが入り込んできたの は、小学校4年の時で、たぶん60(昭和35)年のことです。60年に野球中継が テレビであったものかどうか、まったく記憶に残っていません。地上波のTVでは、 最近まで、試…

本日の収穫 2

本日は野球についての本の話題です。 ずーっと野球はラジオで聞くものでありました。硬式による野球を見るとなると、 身近には社会人野球しかありませんでした。プロ球団が存在しない地域の野球好きに とっては都市対抗の予選とか社会人野球というのは、人気…

本日の収穫

編集工房ノアと川崎彰彦さんのことを、昨日まで記しておりましたが、本日は すこし話題を転じて、本日に購入した本について記することにいたします。 先日に新聞に掲載されていた新刊の広告を見て、これはなんじゃと思ったものが ありました。いかにも、NHK…

編集工房ノア「海鳴り」5

編集工房ノア「海鳴り」22号が手もとに届いたのを機に、川崎彰彦さんが、その昔 に記した(?)であろう「ノアはぼくのホームグランドだから」という言葉にあたって います。 すぐに見つかるであろうとたかをくっていましたが、これがなかなかでてきません…

編集工房ノア「海鳴り」4

編集工房ノア「海鳴り」、ここ数年は確実に山田稔さんの文章が掲載されています。 あと確実に掲載されているのは、社主である涸澤さんの文です。かっての号は、編集 後記のようなものでしたが、最近は読み応えのあるものが続いています。 昨日に引用した川崎…

編集工房ノア「海鳴り」3

「海鳴り」22号には川崎彰彦さんに関する文章が、もう一つありまして、それは 「編集工房ノア」社主 涸澤純平さんによる川崎さんの葬儀のレポートです。 葬儀は、「大和郡山の町はずれの田園地帯、道路から内に入った、ひとかたまりの 小住宅地の中にあった…

編集工房ノア「海鳴り」2

「海鳴り」22号を手にして、息子さんの手による川崎彰彦さんについての文章を 見ていたのですが、「ノアはぼくのホームグラウンドだから」という川崎さんの 言葉が頭に浮かんできて、昨日はそれを記しました。(以前も記したことがありま した。) この言…

編集工房ノア「海鳴り」

この一週間くらいに手もとに届いたものなどを記することにいたします。 編集工房ノアから「海鳴り」22号をいただきました。いつもありがとうございます と大阪の方向をむいて最敬礼をいたしました。昨年の21号には、小沢信男さんが文章を 寄せていまして、…

新聞書評欄 6

昨日に引き続きで、矢内原伊作とジャコメッティについて、宇佐見英治さんが記す ところについて見ています。みすず書房からでた「迷路の奥」(75年)ですが、この 本の帯にはジャコメッティほかとすりこんでありまして、本の冒頭におかれたものは、 「法王の…

新聞書評欄 5

新聞書評欄といいながら、ほとんど矢内原伊作とジャコメッティについての話しと なっています。矢内原伊作さんといえば、ジャコメッティでありますが、矢内原さんに ついてといえば、宇佐見英治さんがいろいろと書いておりました。 宇佐見英治さんは、「見る…

新聞書評欄 4

矢内原伊作さんといえば「ジャコメッティ」でありますが、ジャコメッティから見た ときは、どのような存在であったのでしょう。「ゲーテへの対話」を著したエッカー マンのように、「ジャコメッティとともに」で後世に名前が残るのでしょうか。 昨日のみすず…

新聞書評欄 3

朝日新聞の書評欄にあった矢内原伊作さんについてのことを続きです。朝日紙面での 紹介は次のようになっています。 「矢内原伊作 1918〜89 哲学者 著書に『ジャコメッティとともに』など。」 代表作は「ジャコメッティとともに」(筑摩書房 1969年 )であり…

新聞書評欄 2

当方が自宅で購読しているのは朝日新聞でありますが、本日にコンビニスタンドに はいっている朝日新聞のところを見ましたら、一部150円となりますとありました。 一部売りの値段が上がるということは、配達付きのほうも値上げとなるのでありま しょうね。…

新聞書評欄

昨日のディヴィッド・ロッジ「ベイツ教授の受難」の海外での評価のところに、 ミチコ・カクタニさんとありまして、これには、はてどなただろうと思いました。 他の二人がともに著名な女性作家でありますからして、それとならべても遜色のない人 なのかと思い…

最近の翻訳小説 3

昨日にデヴィッド・ロッジの「ベイツ教授の受難」を購入したことを記しましたら、 本日に朝日新聞読書欄に、この本がとりあげられていました。(評者は鴻巣友季子 さん) 午後に買い物にいったついでによった本屋でかかげてあった日経の書評欄にも。この 作…

最近の翻訳小説 2

最近は、新しい小説家のものは、とんと手がでなくなったいますので若手作家と いっても50代くらいになっていたりします。話題となる作家のものなど、ちょっと のぞいてみたくもなるのですが、現実にはなかなか手にするにいたりません。 外国の小説の場合は、…

最近の翻訳小説

その昔は、翻訳小説というのはずいぶんと読まれていたように思います。 最近でもハリーポッターは大ベストセラーになったではないかといわれそうですが、 これはちょっと違いますね。 当方が思いますのは、50年代から80年くらいにかけてたくさん翻訳された新…

本日は野呂祭り 7

昨日に引き続き篠田一士さんの「創造の現場から」(小沢書店刊)に収録されて いる「毎日新聞文芸時評」によって、野呂邦暢さんについて記されているところを 紹介しましょう。昭和55年6月のものです。昨日に引用した部分から、次のくだりに 話しがつながり…

本日は野呂祭り 6

野呂邦暢さんのエッセイから、篠田一士さんの翻訳したボルヘス「不死の人」につい ての話しとなるのですが、話しは脱線して篠田一士さんの毎日新聞「文芸時評」での ことになります。 最近の新聞の文芸時評というのは、その昔のものとちょっと違っているよう…

本日は野呂祭り 5

昨日に話題にした野呂邦暢さんの「ボルヘス 不死の人」の翻訳者である 篠田一士さんは、昭和54年から昭和61年にかけて「毎日新聞」の文芸時評を 担当しています。この時期に、朝日新聞の文芸時評はスタイルがかわって しまっていたでしょうから、篠田さんの…

本日は野呂祭り 4

野呂邦暢さんの「夕暮の緑の光」を、手近においてながめています。 本日の話題を提供してくれるのは、次の文章であります。 「ボルヘス『不死の人』」 書き出しは、本を買うために本を売るというものですが、それでも売りたくない本と いうのがあって、それ…

本日は野呂祭り 3

野呂邦暢さんは、諫早に住んで亡くなった作家でありますから、諫早には野呂さん のことをよく知る人たちが多くいらして、「諫早通信」という冊子を発行しています。 これは平成16年からの刊行とありますが、その10年ほど前にでたものに、次のものが あります…