2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧
何号ぶりかで「en-taxi」を購入しました。37号となります。enーtaxi 第37号(Winter 201―超世代文芸クォリティマガジン クルマ特集/随筆競演「11月2日」/小説西村賢太、戌井昭人 (ODAIBA MOOK)作者: 福田和也,重松清,リリー・フランキー出版社/メーカー: 扶桑…
甲斐扶佐義さんの「京都猫町さがし」というのは、中公文庫の一冊となりますが、手の ひら絵本というシリーズででたもので、各ページに甲斐さんが撮影した猫の写真が入って います。甲斐さんは、「ほんやら洞」と「八文字屋」をやるかたわら、写真家としても …
先日ブックオフで購入した「京都 猫町さがし」の表紙カバーにあります著者の プロフィールには、次のようにもありました。 「フォーク歌手 岡林信彦らと京都出町に喫茶『ほんやら洞』を開店。一時『ほんやら 洞』を離れ、京都市経済局委託で商業診断に従事し…
ほんやら洞のご主人で、写真家の甲斐扶佐義さんは、当方よりも学年が一つか二つ上 でありますので、同じような場所にいた可能性が大であります。一番可能性が高いのは 鶴見俊輔さんや北沢さんがかかわっていたべ平連の集会でありましょうか。 北沢恒彦さんの…
今回の旅で立ち寄った三月書房で購入した一冊は、SUREからでた「北沢恒彦とは何者 だったか?」であります。これは、2011年7月に新刊で出たときに案内をいただいたの ですが、すぐに注文することができず、そのうちに「みすず」のアンケートなどでも 取り上…
今回の旅の携行本は、谷崎潤一郎「細雪」中でありました。先月に大阪 天神さんの 古本市で一冊百五円で購入した谷崎潤一郎全集(豪華普及版 新書サイズ)の第25巻で ありますが、これまでいくつもの版で「細雪」を購入しておりますが、やっとこれで 読むこと…
茨木市の富士正晴記念館をあとにして、京都へとでることにしました。 京都は紅葉狩りの観光客でいっぱいです。駅もとおりも、名所も人また人で あります。こういう時には名所をはずして歩くに限ります。 人が少なくて静かなのは、やはり本屋でありますね。時…
この時期の関西は紅葉が見ごろとなっていまして、紅葉の名所はどこも人で いっぱいであります。本日は、久しぶりに単独行動が可能となりましたので、 これまでなかなかいくことができなかった茨木市中央図書館を訪ねました。 もちろん、お目当ては「富士正晴…
本日の夜の便で、ピーチな旅であります。今回の旅の友は谷崎潤一郎「細雪」です。 先月の天神さんの古本市で購入した新書版全集(中央公論社)の三分冊のうちの二冊を 持参しました。 過去には新書サイズの全集ものというのは、かってはけっこうあったように…
やはり先達はあらまほしきでありまして、読書の世界でも方向性を示してくれるガイド はありがたいものであります。当方にとっては、篠田一士さんとか、久野収さんという 方々に道案内をしてもらって、本の世界を歩いてきました。 最近は、そうした先達も姿を…
目の付け所が、いかにも「SURE」でありまして、普通の出版社の編集者は企画を あげたとしても途中でつぶされてしまうでしょう。「SURE」の最近の目録を見まし たら、いかにもらしい本がたくさんならんでいます。 昨日にも記しましたが、「SURE」…
大島幹雄さんによる「満州浪漫 長谷川濬が見た夢」の刊行とあわせるように、満州 時代からの文学仲間である秋原勝二さんの「作品集」が刊行されました。 いまどき、このような作品集を刊行する版元があるのかですが、これをだしたのは、 「編集グループ SU…
長谷川濬さんについての本がでたことから、長谷川さんと満州の話題となっています が、これについては「彼等の昭和」という名著がありました。彼等の昭和―長谷川海太郎・りん二郎・濬・四郎作者: 川崎賢子出版社/メーカー: 白水社発売日: 1994/12メディア: …
当方が満州と聞いて思い浮かべるのは、いまから50年ほど前の札幌近郊開拓地の風景 と人々のくらしであります。風景は満州とはまったく違うのでありますが、開拓地での 暮らしというのは、どこもたいへんなことでありました。 長谷川濬さんなど「満州浪漫」の…
本日、手元に届きました「本の雑誌」12月号を見ていましたら、一番最後のページで にやりです。編集発行人である浜本茂さんが、東京堂で本を手にして大きな独り言を 発したのを、目撃されたという情報(佐久間文子さんからの)へのコメントでありま した。 …
昨日に紹介した大島幹雄さんの「満州浪漫」というのは、かっての満州国で刊行され ていた雑誌名でもあります。満州の文学状況について書いているものは、そんなには ないかと思われますが、比較的容易に入手できるものに、次のものがありました。近代文学の…
津野海太郎さんが「本の雑誌」12月号に寄稿している「本を部屋に入れない法」を 話題としていますが、定価が6000円を超える本については、めったなことでは購入でき ないというのが当方の懐具合です。 それじゃどのくらいの値段が、分岐点となるのでありまし…
今年入手した本で6000円を超えたものなんてあったろうかと、リストをみており ました。最近の当方は2000円を超える本を買うときには、それなりに立ち止まって 考えるようになっていますので、6000円を超えるというのは、清水の舞台からで あります。 自分で…
今年も残すところ50日ほどとなってしまいました。そろそろ年末に発表される「今年 の収穫」にむけたアンケートがはじまるころでしょうか。 当方も手帖に記した購入図書リストをながめるのでありますが、今年は本の購入を控え たせいもありまして、ひどくさび…
最近でも辞表を懐に入れて業務にあたっている公務員さんもいるのでしょうが、その 方々は、なんとなく上昇志向と野心にみちているように思います。そうした公務員さん たちは、公務員らしくないとか、スーパー公務員とかいわれてもてはやされるのですが、 そ…
松村正恒さんは、八幡浜市役所職員として公共建築の設計を担当したのですが、その 時代においても、市役所建築課職員が設計を担当するというのは、珍しいことであった のではないでしょうか。最近は、お役所の建築士の役割というと、自ら図面を引くこと では…
松村正恒さんの「自然で簡素な学校をつくるに真剣だった。」という文章の後半を紹 介します。 松村さんが思いを込めた学校をつくるというといっても、その計画がすんなり受け入れ られるとは限りません。 「かっての学校は、全国一律でした。わたしはそれを…
八幡浜市にある「日土小学校」は現役の小学校でして、いまも毎日地域の小学生たち が通っています。最近の地方都市は少子化の影響で生徒数が激減して、学校の統廃合と いうのがあちこちで進んでいますが、日土小学校だけは別格の存在となりました。 ここにい…
昨日に表紙カバーを掲載した松村正恒さんの「無級建築士自筆年譜」についてで あります。 表紙にある写真は、松村さん学生時代のポートレートのようです。裏表紙の写真は、 写した年は不明でありますが、学校を卒業した松村さんがはいった事務所の土浦亀城 …
伊東豊雄さんの本を話題にして、そのあと丸谷才一さんの小説を話題にしていました ら、この作中人物が建築家であるのに気づきました。もともとこの作中人物である 建築家の足跡を話題にしていたこともありまして、これはなんとも建築家つながりと なったなと…
丸谷才一さんの小説「今は何時ですか?」の、作中作の主人公の弟さんの職業は建築 家でありました。作中の小説家「浜谷百合子」さんによる主人公の家族についてであり ます。 「彼らは浦和の土建屋の家に生まれた三人きょうだいで、上の二人と喬志とが離れて…
先週から丸谷才一さんの小説「今は何時ですか?」を話題にしていたのですが、 この作品の中に支笏湖の風景と土地の名物が登場することから、この作品は当方に とって格別の意味合いをもつ作品となりました。(いまほど、これについてぐだぐだ と記していたの…
丸谷才一さんの「今は何時ですか?」という作品を話題にしています。この作中で 展開する小説の話です。本日になにげに手にした丸谷さんの文庫本の最初のページには 次のようにありました。 「小説論で厄介なのは筋の紹介ですね。適当にあれを入れないとわか…
丸谷才一さんの「今は何時ですか?」の作中人物である直木賞女性作家が書いた 小説が第二章となるのですが、この作品は作家のかっての恋仲の男性を弔うために つくられています。 この作中作品は私小説ではないものの、昨日の女性主人公には作者である女性作…
丸谷才一さんの「今は何時ですか?」のことを話題にしておりますが、この作品を 当方が好んでおりますのは短編小説でしかけがいろいろとあって、何度読んでも楽しい ということよりも、この作中作となる「弔いのための小説」の舞台として当方がなじん だ土地…