シベリアつながりか

本の雑誌」が届いておりました。今月は定期購読の前金切れとなりますので、

振り込み用紙が同封されていまして、まだまだ購読を続けるぞということで、

送金することになりです。

 今月で目についたのは、服部文祥さんの連載「サバイバルな読書」は「極北の

犬トヨン」という本をとりあげて、その翻訳者である高杉一郎さんに注目するこ

とになりです。

 当方は高杉一郎さんのファンではありますが、「極北の犬トヨン」というのは

知りませんでした。服部さんは、次のように書いています。

「はじめて『トヨン』を読んだときも、高杉のことが気になって『極光のかげに』

を手にとった。今回もやっぱり気になって、改めてウィキペディアであっちこっち

飛び回った。戦後を代表する作家の一人なのだろうが、私にはまったく知識がな

い。」

 ということで、服部さんはあれこれと高杉一郎さんの本を読んだようであります。

「さて、今回は『往きて還りし兵の記憶』を手にとってみた。『極光・・』は高杉

の抑留生活でもっとも印象深いブラーツクの収容所の話が中心だが、『往きて・・』

終戦直後からはじまり、ブラーツクに至るまでの過程が書いてある。」

 高杉一郎さんは戦後を代表する作家なのかなとは思いますが、自らの抑留体験を

書いた「極光のかげに」が大ベストセラーになったことは間違いなしでありまして、

これで高杉さんは知られることになりました。

 当方も久しぶりに「極光のかげに」を手にしてみようかなです。

 この文章のなかで、服部さんは「私自身、ツンドラを旅し、デルス・ウザーラ

陶酔し」とあります。先日に再放送された服部さんのシベリアドキュメントをみま

したときに、デルスーの世界を感じたのは間違いではなかったのですね。

 

昨日に続いて

 昨日に「話題てんこ盛り」と記しましたので、本日も堀江敏幸さんの新著か

ら話題をいただきです。

 堀江さんがとりあげる話題は、当方好みのものが多いのでありますね。僭越

ながら当方のほうが一回り以上も年上でありますので、よくぞこうした方面に

関心をもってくれたことと、まるで後輩のことを見るかのようになってしまう

ことです。

 今回の本に収められているコラムにも、長谷川四郎さんが少なくとも二箇所

にありまして、今どき一冊でこんなに四郎さんのことを話題にしてくれる人は

いないことです。

 話題は、ともに四郎さんの満州からシベリア時代のことでありますが、一つ

は四郎さんを補助線のように使って、ほとんど知られていない人を紹介してく

れています。

 その文章は、四郎さんがシベリアの収容所でソ連の思想をひろめるために壁

新聞の作成を計画し、それの編集者を募ったと始まります。それに四郎さんは

協力することになったが、だんだんとソ連側の締め付けが厳しくなっていって、

四郎さんの思いとはずれていくことになったとのありました。

 それに続いてです。

「ところで、四郎とともに壁新聞の編集に当たり、彼の社説を『墨痕あざやか

に』書き記したのは、横光利一の弟子にあたる松本美樹だった。学生時代、

なじみの古書店の均一棚で私はこの人の本を買っているのだが、福島紀幸『ぼく

の伯父さん 長谷川四郎物語』のシベリア抑留のくだりを読むまで、それを完全

に忘れていた。表紙に美しい裸婦のデッサンをあしらった四六版の函入り本であ

る。」

 「ぼくの伯父さん 長谷川四郎物語」は読んでいるのでありますが、もちろん

そこにでてくる松本美樹なる名前には、まったく反応することはなしでした。

この本のほかのところで松本美樹さんについて言及されることはないようで、こ

の名前に反応するのが、堀江さんでありますね。

 堀江さんは、松本美樹さんの小説集をジャケ買いするのですが、その時に、こ

の松本美樹さんがどういう人であったかまったく知らなかったとありました。

それにしても、この松本さんが四郎さんの抑留仲間であったとは、福島さんの

「ぼくの伯父さん」を読むまで知らなかったのでありましょうね。

 どこで、どのようにつながるのかでありますが、買っておいてよかったという

ことでしょうか。

 

話題てんこ盛り

 このところあまり良く読めていなくて、すこし相性が合わなくなっているかな

と思っていた堀江敏幸さんのものですが、今回の「定形外郵便」は、短いコラム

で話題も当方好みのものが多くて、久しぶりに楽しく読ませてもらっています。

 今回のは「芸術新潮」に連載のコラムをまとめたものですが、見開き2ページ

にちょっとはみ出すくらいの文章というのが、集中力が薄れている当方の気分に

あっていることです。

 これはそんなに急いで読むこともないので、ゆっくりですので、いつまでたっ

ても最後までたどりつけないかもです。まあ、どこからよんでもいいのでありま

して、その日の日付のページを開くのもありか。

 本日は、当方のお気に入りの話題を紹介です。

「全集の資料でありながら、一般の読者にはあまり注目されていないものがある。

配架の際には取り除かれる外函や表紙カバー、書評や時評の一節が抜かれた帶の

ことではない。書店のチラシの棚に置かれている内容見本だ。刊行時期、造本の

データ、編集上の特色と解説者のリストなどが簡潔にまとめられたパンフレット

である。これには作家や批評家による比較的短い推薦文が掲載されており、書き

手の人選ともども貴重な資料になりうるのだが、月報のように読書の対象とは

見なしにくい。」

 ということで、最近はあまり出ることがなくなってしまった内容見本でありま

すが、その昔に個人全集などが刊行されるときには、必ずといっていいほど作成

されたものです。

 当方の手もとに残っている全集本などは、一冊あたり百円くらいしか値段がつ

かなそうなものもありますが、一方でそれの内容見本は千円近くもするという

不思議なことになっています。ひょっとして当方のコレクションで一番値がつく

のは内容見本かもしれません。

 堀江さんは、上のように書いたあとで、武田泰淳が「周作人と藤村が会った折

の話」をどこかに書いていたと、これを調べる話題に転じて、それが武田泰淳

最後の単行本「文人相軽ンズ」にあったことを突き止めるのですが、問題となる

のは、これの初出でありまして、それについては次のように書いています。

「『静かな計画性』というその一文の初出は、『昭和41年7月、筑摩書房『藤

村全集』内容見本。』どうりで月報に見つからなかったわけである。」

 これを見て、当方のコレクションにある「筑摩書房『藤村全集』内容見本」を

あたってみることになりです。当方がもっているのは、昭和41年ではなく、

そのあとの版の内容見本でありまして、ここにも武田泰淳の文章はあるのかと

思ってチェックしたのですが、これは残念ながら違った見本になっていたよう

で掲載されていませんでした。

 それにしても内容見本は、これから復活することはあるのだろうかな。

死後4ヶ月であるか

 出先で新聞をみておりましたら栃折久美子さんが亡くなっていたとでており

ました。当方が購読している新聞にはのっていなかったようですので、どういう

形で栃折さんが亡くなったことは公表されたのでありましょう。

亡くなられたのは今年の6月25日とありましたので、亡くなって4ヶ月ほど経過

したことになります。

 栃折さんは筑摩書房の編集者としてスタートして、それから装丁家として独立

し、フランス留学を経てルリュール作家となるのでした。その傍らエッセイなど

も残されて、「モロッコ革の本」は長く読みつがれることになりました。

それこそ当方が購読している新聞に造本についての連載コラムなども書いておら

れていて、当方はそれを切り抜いてスクラップしていたのですね。

 栃折さんが亡くなったと知って、栃折さんの本などを手にしてみようと思った

のですが、本日の捜索ではほとんど見つからずでありました。

たしか「銀花」でも栃折さんが制作したルリュール本を紹介しているものがあっ

たはずですが、これも本日はチェックすることはなしです。

 当方のブログでも栃折さんのことを何度か話題にしていますが、まずは編集者

時代のことになりです。戦後まもなくの筑摩書房は、他の会社よりも女性編集者

が多くいらしたのではないかと思いますが、これは筑摩の編集トップであった

臼井吉見さんのせいでしょう。東京女子大で教鞭をとっていた臼井さんが、見込

みのある教え子さんを採用したのではないのかな。

 編集者時代で一番有名な逸話は、室生犀星さんの「蜜のあわれ」に登場するこ

とによってでありますね。そして、この「蜜のあわれ」元版は、栃折さんの初期

の装丁本となります。

vzf12576.hatenablog.com  ルリュール作家になってからといえば、なんといっても「モロッコ革の本」

が代表的な著作ですね。

 この本が書かれていた頃に担当した代表的な装丁本に吉田健一さんの「書

架記」(1973年)がありまして、この本はすぐに取り出すことができるとこ

にありましたので、その本を写真にしました。当時は良き時代でありまして、

一般書で、こんなにも贅沢な雰囲気の本がでていたのでありますよ。

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 そして最後に手にした栃折さんの本は、次のものでありました。

 森有正さんとのことをよくぞ栃折さんは書き残されたなと思いましたが、オル

ガンでバッハを演奏する思索家として有名ですけども、まったく違った一面も

あるらしで、それと栃折さんから受ける印象のギャップに驚いたことです。

vzf12576.hatenablog.com  この週末には、栃折さんの遺されたものを引っ張り出してくることにしま

しょうぞ。

邪魔をしないように

 本日のこの時間(20時25分)には、宮本浩次さんのyou-tube生配信が行わ

れています。これは今週の13日に発売される「縦横無尽」というアルバムの

プロモーションでありますが、宮本さんのスタジオから今回のアルバムに

収録されている曲を、ギターで弾き語りをしてくれたりして、宮本ファンには

たまらない内容であります。(最近のにわかファンではありますが、熱心に

応援している家人の邪魔をしないように、静かに画面をみております。)

 宮本さんはたいへんな読書家でありまして、当方は宮本さんの傍らにおかれ

ている本の山に目がいくのでありますが、それはクローズアップされること

はないでありましょう。ちょっと前に古い保育社のカラーブックスを手にして、

それを話題にしていたのですが、本については、これでおしまいかな。

(と思ったら、カラーブックスに話が戻り、「東京の味」というブックスを

三冊を揃えるのがたいへんであったとか、古書をあつめるのが好きで、荷風

「墨東綺譚」の自筆本をオークションで購入して、これが自慢といってました。

この次は論語についての話になり、これも聞かせるものでありますわ。)

 それにしても、このようなプログラムが配信されたら、TVを見る人などが

少なくなるのは当然でありますね。当方のところもちょっと古いTVの画面は、

パソコンからのyou-tubeを表示しておりまして、こういうコンテンツはTVで

は無理でありますか。

 家人は、すでに「縦横無尽」は予約済でありまして、そのあと11月はライブ

へと足を運ぶことになっていて、それは当方も一緒させてもらうことになりま

した。

 

 

ウトウトしながら待つ

 本日は午前中に来客があるということで、待っておりましたが、その時に

借りている中公新書を手にしておりました。お昼の時をつげるサイレンの音が

聞こえても客人は到着せずで、あらまどうしたことか。(どうやら、道を違え

てしまって、大きく時間をロスしてしたったようで、何時間か遅れて無事に

到着でした。)

 待っている時間に新書のページを稼ぎそうでありますが、すぐにうとうとと

してしまって、なかなか前に進まずでした。図書館から借りて、後ろのほうに

置かれた章から読んでいる「東京復興ならず」でありますが、東京の現状に

対して大きく疑問を呈しています。

 日本国はなりふりかまわずで東京への一極集中を加速させて効率的で競争力

の高い国つくりをしようとしていますが、それって見直さなくてもいいのかね

という話です。 

 首都が苦戦をしているということは、地方の小都市の場合においてはさらなり

でありまして、その昔は国内大手資本が助けの手を差し伸べてくれると思いまし

たが、いまではそうした国内大手資本は、すっかり力をなくしてしまって、この

国には白馬の騎士は存在しないということがはっきりとしてきました。

たまに白馬の騎士が現れたととびついてみたら、とんでもない食わせ者であった

りして、まったく救いのないことです。

 東京がだめになったほうが、地方は良くなるということにはならないのかな。

お天気よく、大きな買い物へ

 朝からお天気がよろしで、庭仕事にぴったりでありましたが、本日に

行ったのは小さな鉢に植えてあったクリスマスローズの鉢増しをしたこと

くらいでありました。このまま地植えではどうかと庭主に提案しましたが、

まだ株が小さいし、植える場所も決まっていないと却下になり、それで一回り

大きな鉢に移して、冬越しをすることにしました。

 ポツポツと咲いているバラは、いかにもシーズンの終わりかけを思わせます。

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 午前中はジムでトレーニングですが、ずいぶんとがんばっているねという同年

輩の声には、パン作りのためには気力と体力が必要であるからといったりです。

通常の食パンは、パンこね機を利用しているのですが、イーストを使ったフラン

スパンだけは手ごねとしています。ミニバケットですが、粉300グラムをこねる

こと18分ほどで、これはそこそこ気力が続かなくてはできません。途中までこね

機を使い、そのあとてごねするということでもいいのかもしれませんが、今の

ところはひたすら台にこすりつける作業をやっています。

 この18分というのが、そこそこ長くて、トレーニングでランニングマシンの

速度をあげて18分ほど歩くのと同じような感覚となります。本日は、午前にいっ

たジムの効果がありまして、パンこね18分は、さほど大変ではありませんでした。

ここのところいろいろとありまして、フランスパン作りは久しぶりのことになり

ました。まあまあ美味しそうに焼き上がったではないか。

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 本日一番の出来事は、大型家電を買いにいったことであります。

 15年近く使っている大型家電がいくつかありまして、これから先のことを考え

ると、そろそろ買い替えておかなくてはということで、まずは冷蔵庫から検討を

しておりました。ふだんは二人くらしでありますので、そんなに大きな冷蔵庫は

いらないのですが、季節に作ったものを冷凍保存したりするので、冷蔵庫という

か、冷凍庫のスペースの広いものがいいねということでチェックすることです。

 当方の作るパンは冷凍保存してから食していますので、冷凍庫の使い勝手とい

うのは、当方も気になるでした。ということで、電気屋さんへといって、ずらっ

と並んでいる冷蔵庫から、可があって不可はあまりなしという商品をお買い上げ

です。

 次に冷蔵庫の更新をするときには、年齢は80代半ばとなっている勘定で、やは

りもう一台必要であったかと、そんなことを話したいものであります。