2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

おおみそか

今年も、いよいよ残すところ1時間を切りました。いつもは日付がかわってから ブログの更新をすることが多いのですが、本日ばかりは、零時までに更新しなくては、 記していたものがリセットされて消えてしまうような気がします。 今年の出来事で印象に強く残…

今年の終わりに 3

昨日に引き続き山口瞳さんの「追悼 上下」( 中野朗編 論創社刊)を話題 とします。当方は山口瞳さんの作品世界には暗いのでありますが、人物評を集めて 再構成した「追悼」は、当方の関心領域である編集者に関わるところをつまんで読む に、大変便利です。 …

今年の終わりに 2

本日、山口瞳さんの「追悼 上下」( 中野朗編 論創社刊)をおくっていただき ました。追悼〈上〉作者: 山口瞳,中野朗出版社/メーカー: 論創社発売日: 2010/11メディア: 単行本 クリック: 38回この商品を含むブログ (4件) を見る追悼〈下〉作者: 山口瞳,中野…

今年の終わりに

今年は思いもかけずで住んでいる街の中心部にあるテナントビルに新規で書店が 開店しました。もともとはダイエーがキーテナントではいっていたのですが、これ が撤退して空いていたところの一部で、全国展開しているあまり話題になることは ない書店がテナン…

今年 消えたもの 5

今江祥智さんによる理論社への応援メッセージのような文章の紹介をしていますが、 今江さんは理論社の嘱託編集者をしていたとありますし、主著と作品集は理論社から 刊行し、再婚した女性は理論社の編集者であったとありますからして、ほとんど理論社 とは親…

今年 消えたもの 4

昨日に引き続きで「理論社」を話題にするのですが、消えたのは理論社の創業者、 小宮山量平さん以来のバックボーン(理念)ではないかと思われます。 今江祥智さんは、理論社とのおつきあいが深い作家ですが、児童文学の出版に こだわるとこだわるほど大変に…

今年 消えたもの 3

今年 消えたものとして理論社をあげるのは、ちょっと違うといわれそうです。 いまほど検索をかけてみましたら、理論社のホームページは健在でありますし、 会社としては存続することが決まったようですが、彼はむかしの彼ならずであります。 もちろん昔の彼…

今年 消えたもの 2

「季刊銀花」は1970年に刊行されて2010年に終刊ですから、40年にわたってでていた ことになります。当方にとってはちょうど20歳の時から、いままででありますので、 これだけ続いてくれただけでもありがたしです。 最初にこれを手にしたのは、週末に帰省する…

今年 消えたもの

「今年の収穫」という時期になってきましたが、当方は年をとってきたせいも あって、収穫よりも失うもののほうが多くなってきたようです。収穫の反対語と いうのはなんでしょうか。喪失とかいうことばが頭には浮かびましたが、これは ちょっと違いますかね。…

日曜読書欄 4

毎日新聞読書欄の「この3冊」という特集を見ております。書評をしている方で、 どのような方なのかよくわかっていない人もいるのですが、以外な組み合わせの 3冊をあげていますと、このかたはどのような読書をされているのかと思ってしまい ます。 このとこ…

日曜読書欄 3

新聞読書欄の「この3冊」を見ての楽しみは、自分が読んだり、関心をもっている 書き手の作品が取り上げられているかということにありますが、もう一つは、こういう ところでとりあげられていなくては読まないような人の作品を手にすることであります。 まだ…

日曜読書欄 2

昨日は、毎日新聞読書欄のすばらしいことについて記しましたが、毎日新聞は、 WEBにあげるのも早くって、昨日の読書欄の「2010 この3冊」は、昨日中にWEBで 確認することができます。( 昨年は、「この3冊」はネットに公開されていなかった ように思います…

日曜読書欄

新聞の読書欄は、年末恒例の「今年の三冊」という特集をやっています。 本日、当方が眼にしましたのは朝日新聞と毎日新聞でありますが、読書欄に限って いうと、毎日新聞の圧勝であります。(毎日新聞で、朝日よりも圧倒的に人気が ある記事は将棋の名人戦で…

本とコンピュータ 7

先日にとある方のブログを拝見していましたら、その方は文庫本になったら、 元版は処分すると書いておられました。これは置き場所の関係であるようですが、 読むのは文庫本であっても、元版は雰囲気が良くて処分できないというところに、 本が増える原因があ…

本とコンピュータ 6

「本とコンピュータ」を、ほとんど定期購読していたのは、津野海太郎さんが編集長を していたということもありますが、それよりも小沢信男さんが、ほとんどレギュラーの ように寄稿していたからであります。 第1号には「エンカルタ97 エンサイクロペディア」…

本とコンピュータ 5

「本とコンピュータ」が創刊されたのは、97年夏でありましたが、この頃の パソコンとの付き合いはどうなっていたでしょうか。 当方が最初に自分のものとしたパソコンは弟から譲ってもらったNEC98シリーズ のものでありました。最近に98というと、ほとんどが…

本とコンピュータ 4

「本とコンピュータ」ということで、もともとは、97年夏から刊行された季刊 「本とコンピュータ」を話題にしようと思っていましたが、なかなか本題に入る ことができません。 家の中の本を少なくするとか、本を軽くするということでうろうろとしています。 …

本とコンピュータ 3

とにかく一山なんぼで読みもしない本を買ってきて、あちこちところかまわず 積み上げるという人が家にいると、他の家族は迷惑をするのだろうなと思いつつも、 これはアルコールやニコチンの依存のようなもので、病気なのだと思わず言い訳を したくなります。…

本とコンピュータ 2

今年に初めて耳にした言葉に「自炊」というものがあります。単身赴任の お父さんが、仕事場からアパートに戻って、炊飯器でお米を炊くという話しでは ありません。いつ、誰がつかうようになったものでしょうか。自炊という言葉に ではなく、その行為になじめ…

本とコンピュータ

本日の「毎日新聞」読書欄は、「2010年『この3冊』」(上)であります。 毎日新聞読書欄の書評担当である面々が、それぞれ「3冊」をあげています。 読書欄は、毎日新聞の売りでありますが、本日登場したのは、荒川洋治、池内紀、 池澤夏樹、鹿島茂、川本三郎…

綜合雑誌「展望」3

先日の「展望」創刊200号記念特別号の表紙写真をみますと、右下のところに紙片が 貼られていたなごりが残っています。記念号の時などに、帯のような紙片が貼られて いたことがあります。読んだりするのには不要なものですから、とれてしまっても、 どうとい…

綜合雑誌「展望」2

昨日に「展望」創刊200号記念特別号の表紙を掲げましたら、思いがけず四谷書房様の ブログで言及していただきました。たいへんありがとうございます。 ( http://d.hatena.ne.jp/yotsuya-shobo/20101209 ) 四谷書房様のページには、近刊で次のものがあると…

綜合雑誌「展望」

丸谷才一さんが「綜合雑誌」と書いているのを見ていましたら、筑摩書房からでて いた「展望」を手にしたくなりました。ひどく保存状態がよろしくないのですが、当方の ところにも数冊の「展望」があったはずと、台所の地下にある室の段ボールをあさって みま…

星めがね 3

本日は、時節柄でありますが、職場の大忘年会でありました。けっこうたくさんの 人が働いているのでありますが。一堂に会するとこんなにも人がいたのかと思います。 それと、知らない人が多かったのにも驚きました。 というわけで、本日はすこしアルコールが…

星めがね 2

「星のあひびき」を手にしていたら、「わたしと小説」という文章に眼がいきました。 書き出しは次のようになります。 「 近代日本文学が小説中心であることはよく言はれる。代表的な文学者を一人あげると すれば夏目漱石といふことにならう。三人あげるとす…

星めがね

丸谷才一さんの新刊「星のあひびき」(集英社刊)を手にして、丸谷さんと集英社は どのような関係になっているのかなと思いました。この本の終わりには広告があるので すが、それはジョイスの小説の翻訳でありました。「ユリシーズ」も「若き芸術家の肖 像」…

本日の買い物

本日の買い物といっても、本の話であります。 本日は、久しぶりに新刊本屋とブックオフをまわりました。新刊本屋で購入したのは、 まず、次のものであります。星のあひびき作者: 丸谷才一出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/12/03メディア: 単行本購入: 1…

「en-taxi」

どちらが付録かわからないといって「en-taxi」第31号を手にしています。 「en-taxi」という雑誌が創刊となったのは、2003年のことです。坪内祐三さんが 編集にかかわっているということで、新聞で取り上げられているのを見て気にして おりました。自宅の近所…

side B 7

小説の中の私と作者である私は同じではないのですが、私小説のような作品を読み ますと、主人公は作者そのものと思ってしまいます。 能島廉さんの「競輪必勝法」の作中には、主人公の同年のいとこである競輪選手が 登場します。 書き出しの一行目は、次のよ…

side B 6

能島廉さんの不思議なのは、ある時期まではきちんと仕事ができていたことで ありますね。1952(昭和27)年 東大を卒業して、小学館に入社したとあります。 その当時の出版社で小学館というのはどうであったのでしょう。編集者としては、 中央公論社とか文藝…