2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧
小沢信男さんの「大東京24時間散歩」(現代書林 79年8月刊)を話題としています。 昨日までは70年に書かれた労働現場のルポを紹介していましたが、本日は「東京シネ マ街」と題された映画評です。この本に収録されている評は、すべて「映画芸術」に寄 稿され…
いまから40年ほど前の小荷物発送事情について記していましたが、宅配便が当たり前 になってからの人には、うまくイメージすることができないでしょうね。その当時には 実家から仕送りというのは現金封筒をつかった郵便でありました。郵便局のストライキが は…
小沢信男さんの「大東京24時間散歩」に収録された「物資流通の労働現場」の連載ル ポについて、79年に書かれた「高度成長時代の人間ドラマ」という文章で、次のように 書いています。 「私の連載ルポは、折しも物資流通の各部門で進行中の合理化の、目撃集で…
小沢信男さんが70年10月からのほぼ1年にかけてルポを連載した「流通設計」と いう誌名で検索をかけてみましたら、いまもこの業界雑誌とその版元は健在である ことがわかりました。小沢さんが連載でもしなければ、まったく知ることもない雑誌 でありました。…
小沢信男さんの「大東京24時間散歩」に収録されていないいくつかのルポで 道草をしていました。ルポというのは、作家 小沢信男さんにとっては本業で ありますからね。非常に重要な仕事であるわけです。「山岸会」のルポなどに 発表した後、犯罪もののルポの…
小沢信男さんのルポといえば、「山岸会」とか「創価学会」に関するものが有名です が、これらはご本人が気に入ってないせいでしょうか、いまだに単行本に収録されて いなくて、初出の雑誌で読むしかありません。当方は、これまで機会がなくて、 いまだに手に…
小沢信男さんの「大東京24時間散歩」の目次を紹介しましたが、あとがきで 小沢さんがいっているとおりで「著作のなかでも風変わりな本」となりました。 小沢さんは、犯罪物ほかにも宗教とかのルポルタージュを書いているのですが、 それらのほとんどは単行本…
小沢信男 「大東京24時間散歩」 現代書林刊 目次( 承前 ) 3 ああ労働現場のキビしさよ ・ 真夜中のカーボーイ 「流通設計」 1970年10月号 ・ 波止場のタイタンたち 「流通設計」 1970年11月号 ・ 魚河岸のシジホスたち 「流通設計」 1970年12月号 ・ 空飛…
小沢信男 「大東京24時間散歩」 現代書林刊 目次1 もしもし。はい小沢信男です ・ わが愛唱歌 「問題小説」 1977年8月号 ・ 縁は異なもの 「問題小説」 1974年10月号 ・ 女と時間割 「新しい女性」1976年9月号 2 東京ゆきあたりばったり ・ 都電荒川線 「…
小沢信男さんは、もともとは小説家といわれていましたが、作品数が少なく小説だけで 一冊となっているのは、「わが忘れなば」と「小説昭和十一年」の二つだけで、あとは 「若きマチュウの悩み」とか「東京の人に送る恋文」のように、小説の他にもいろいろな …
昨日の「山猫忌」で話題にした土曜美術社からでた「日本現代詩文庫 長谷川四郎詩 集」は、思潮社からでている「現代詩文庫」と同じようなサイズのものでありますが、 監修が小野十三郎さんと小海永二さんとなっています。長谷川四郎さんは、シリーズの 二冊…
小沢信男さんの著書を紹介していますが、本日は「山猫忌」でありますので、 これの話題をです。拙ブログをご覧いただいている方には、「山猫忌」というのが、 このブログのなかに存在するものであるということは、おわかりいただているかと 思いますが、本日…
本日は日中仕事場におりましたので、自宅のネット環境については、 まったく手がつかないままであります。夜に帰宅してからネット接続 状態のチェックをするというのは、けっこうつらいことであります。 外出先のポイントを利用して、本日の更新をすこし。 …
昨日に引き続きで東京の人に送る恋文を話題にするつもりでしたが、光回線からの接続が 出来ませんので、本日はお休みです。
小沢信男さんの「東京の人に送る恋文」あとがきからの引用 続きです。 「私は小説も雑文も、大量生産の能力はないが、それにしてはけっこうさまざまな ことを、さまざまなスタイルで書いてきたつもりでいました。とりわけ雑文のほうは、 書評、映画評、風俗…
「東京の人へ送る恋文」という本のなりたちについて、この本のあとがきから 引用をいたします。 「第一創作集『わが忘れなば』が、晶文社から刊行されたのが1965年。以来 ちょうど十年の星霜のうちに、さしも非流行の拙著もついに売り切れた。 そこでちかご…
本日も「東京の人へ送る恋文」に収録されている作品一覧です。 モシモシ 新日本文学 1965年5月号 <わが忘れなば>に収録 東京の人に送る恋文 全電通文化 1973年11月号 知らない街を うえの 1973年9月号 北欧ショートショート紀行 思想の科学 1973年10月号 …
小沢信男さんにとって7冊目となる「東京の人への恋文」であります。 あとがきには、次のようにあります。 「こんな本ができました。 これは小説集ではなし、随筆集でもなし、なにか妙なものだと自分で思います。 また、これは私の七冊目の著書なのだけれども…
小沢信男さんの著作案内をしていますが、「若きマチュウの悩み」についで紹介 しますのは、次のものです。 「東京の人に送る恋文」晶文社刊 75年9月25日 1300円 東京の人に送る恋文作者: 小沢信男出版社/メーカー: 晶文社発売日: 1975/01メディア: 単行本こ…
昨日に、小沢信男さんが自分の小説について「せいぜい二通りぐらいにしか書いて いない」というのは謙遜が過ぎていると記しましたが、それじゃどのくらいに分ける ことができるのかと、すこし考えています。 小沢さんは、ずっと作家または小説家とよばれる活…
昨日に引用した小沢信男さんの「小さな楽屋より」のなかに、「私としては、十四年も かけてたった一つのことをせいぜい二通りぐらいにしか書いていない。」とありました が、この「たった一つのこと」とは、次のようなことだとあります。 「それは『こんな男…
昨日に「新日本文学」終刊号の巻頭におかれた創作は、会員の手による共同制作と記し ましたが、これは当方のはやとちりで、これは「野呂重雄」さん単独による作品であると のことです。作者名前を消してしまって共同制作のように思わせるというのは、いかに…
「若きマチュウの悩み」の巻末におかれている「小さな楽屋より」と「『小説』という ことばに関する緊急提案」という文章は、小沢さんにとっては珍しい文学論であります。 新日本文学会の事務局長をしていて、「新日本文学」の編集長をしていたわけですから…
小沢信男さんの「若きマチュウの悩み」創樹社刊 1973年9月 の目次を書き写して みます。 若きマチュウの悩み―わがバリエテ (1973年) (バリエテ・シリーズ)作者: 小沢信男出版社/メーカー: 創樹社発売日: 1973メディア: ? クリック: 2回この商品を含むブログ …
朝日新聞の書評には「『若きマチュウの悩み』は、彼の短編小説十三編、戯曲一本、 エッセー五編を集めた作品集である。」とありますが、これには先日に言及しました とおり、あとで「赤面申告」に収録される詩作品が3つ掲載されていました。 それこそ、小沢…
小沢信男さんの刊行図書の案内を行っておりますが、本日紹介するのは当方が 最初に購入した小沢作品です。 若きマチュウの悩み わがバリエテ バリエテシリーズ 1973年9月25日刊 創樹社 定価1200円 この本を購入する時点では小沢信男さんのことを知っていたは…
小沢信男さんは、「小説昭和十一年」を執筆しながら、書かれた昭和43年と昭和11年 が二重写しになったとありますが、1968年(昭和43年)は、最近では本が書かれて時代 の転換点となっています。昭和十一年というのは、どうでしょう。「小説昭和十一年」 の巻…
小沢信男さんの最初の作品集である「わが忘れなば」から四年後に刊行された小説は、 小沢さん唯一の長編であります。 「小説昭和十一年」 1969年12月15日刊 三省堂 500円 この作品のおかげで、当方は「昭和十一年」というのがどのような年であるのかわかり …
小沢信男さんの詩集「赤面申告」に収録されている詩のなかで、「夕日の波止場で」と 「丘のある街で」と「白夜の海で」の三作は、小沢さんの「若きマチュウの悩み」の中に ひっそりと掲載されています。当方が、最初に小沢さんの詩に触れたのは、この時であ…
小沢信男さんによるいまのところただ一冊の詩集「赤面申告」(朔人社 75年刊)に 収録されている詩は、以下の目次のとおりです。この詩集には初出等の記載がありません ので、それは不明です。 旅中偶作 1973年 夕日の波止場で 噴水の広場で 丘のある街で 白…