新聞書評欄

 昨日のディヴィッド・ロッジ「ベイツ教授の受難」の海外での評価のところに、
ミチコ・カクタニさんとありまして、これには、はてどなただろうと思いました。
他の二人がともに著名な女性作家でありますからして、それとならべても遜色のない人
なのかと思いましたが、本日に検索をかけて、はじめてこの方のことが、すこし見えて
きました。なるほど、生まれも育ちも米国東海岸でありますか。
ニューヨーク・タイムズ」をホームグランドに書評家として活動をしているようです
が、けっこう難解な文章を書かれるようで、日本語には翻訳されていないのでしょう。
ニューヨーク・タイムズ」や「タイムズ」には書評ばかりを特集した別冊があります
が、日本の新聞も、もうすこし書評欄を充実させてもらいたいものですね。
 「ベイツ教授の受難」は、昨日の朝日新聞と日経の書評欄にとりあげられていました
が、朝日よりも日経の書評に取り上げられたほうが、本は売れるという話しを聞いた
ことがありました。実際のところ、それはどうなのでしょう。
 書評欄というのは、各紙ともに力をいれるようになっていますが、本日に仕事場に
でて手にした5月9日 しんぶん赤旗の「読書」は、一般紙も真っ青というページにと
なっていました。いつも、このようなわけではない(政党の機関紙「赤旗」ですから)
のですが、今回に紙面を飾っているのは、次のようなものでした。
書評 思い出袋(岩波新書)/ちいさな理想(SURE) 鶴見俊輔著 評者 津野海太郎
本と人と 「遍路みち」 津村節子  記者による津村さんへの取材記事 近影あり
定点観読エンターテインメント南陀楼綾繁 我孫子武丸「さようならのためだけに」
本と話題 「紙の本がなくなる?」 岡崎武志 

 見開きの2ページでありますが、これだけ読むところの多い読書ページというのは、
最近、なかなかないようにも思います。こちらが勝手に親しく感じている人たちが多
く登場するから、喜んでいるだけかもしれませんが、大新聞等も、もうすこし親しみ
を感じることができるような評者に依頼してみてはいかがでしょうか。