本とコンピュータ 3

 とにかく一山なんぼで読みもしない本を買ってきて、あちこちところかまわず
積み上げるという人が家にいると、他の家族は迷惑をするのだろうなと思いつつも、
これはアルコールやニコチンの依存のようなもので、病気なのだと思わず言い訳を
したくなります。
 こうした人(多くは亭主)につきつけられた今年のはやり言葉に、「断捨離」と
いうものがあります。在庫本の「仕分け」と同じような作業をするのかもしれません。
その本はいつ読むのよとか、こんなに安いなら、全集なんて必要になったときに、
また買ってもいいのではないのという追求にたいして、どう回答をしたら、納得して
もらうことができるのでありましょう。自分が架蔵している本には価値があるのだと
いうのであれば、その本の価値を客観的に認めてもらうようにしなくてはいけません
です。(客観的に評価されるような本はほとんど持っていませんです。)
 どうやら、「断捨離」「仕分け」という、今年のはやり言葉は、ともに古本愛好家
にとってはおぞましいものであるようです。
 そうした言葉と較べますと、「IPAD」なんて古本愛好者にとっては、救いの神の
ようにも思えますので、これを使えば、本の処分が可能になるかもしれないと家人に
いったら、どうぞ買ってやってみたらといってもらえるような気がします。
 問題は,IPADに取り込むための自炊をする時間と気力がないことでありまして、
スペースについで不足しているのは、どうやら時間のようであります。