本日に「本の雑誌」6月号が、早くも届きましたです。年間定期購読のおかげで、
忘れずに購読手続きをしましたら、買い忘れるということがなくて、ありがたい
ことであります。
6月号の特集は「理想の本棚を求めて」でありますが、当方の暮らし方では理
想の本棚というのは、夢のまた夢でありまして、それよりも「理想の本の処分法」
についての特集のほうが有益であるかもです。
この特集を見ていて、そうであるよなと思ったのは書物蔵さんの「本棚の日本
史」であります。これは日本史とあるので、和本の時代から書き起こされている
のですが、当方になじみの本棚は、せいぜいが昭和に入ってからのものでありま
す。書物蔵さんが、取り上げている本棚は、大正から昭和初期に普及した組立書
架で、次いではスチール書架であります。
組立書架は、その昔の我が家にもありましたですね。当方のところは転勤する
ことがありましたので、その時には書架がばらせるのが便利であったのですね。
のちのスチール書棚は、この木製であった組立書架の材質が、スチールに変わっ
たものであります。当方は現在にいたっても基本はスチール製書棚でありまして、
書棚といえば、当方にとってはこれが最終スタイルであるようです。
書物蔵さんは最後のところで「箱の伝統」もあると記していらして、「本棚を
用意できない貧乏学生は、みかん箱、りんご箱などに本を入れてきた。」とある
のですが、当方のところでは今もりんご箱は現役でありまして、これは重宝して
いるのでありますよ。