店頭で熟慮することに

 本日の午前はボランティア仕事がはいりまして、外出することになりです。

お天気がよろしいので、自宅にいましたら、庭仕事をしていたろうかなと思い

ながら、室内でお手伝いでありました。

 そのあと、久しぶりにブックオフから行きつけの本屋をはしごすることに

です。あまりにも久しぶりなものですから、ブックオフのメンバーズカードを

入れてある小銭入れを忘れてしまいました。まったく本を買いにいく上での

ルーチンが出来ていないことで。

 そんなに久しぶりだったのかな。ブックオフでは絲山さんの文庫本にとびつ

きましたら、これはダブりでありました。行きつけの本屋さんには絲山さんの

文庫新刊があったのですが、これは新潮文庫と同じものとのことで買わずにす

ませることにしました。

 買わずにすませることにした文庫は、次のものです。

 本日に新刊文庫で確認しようと思っていた文庫は、中公文庫とちくま文庫

ものでありましたが、最近の文庫でありますので一冊千円くらい、二冊買ったら

二千円を超えるのですね。

 そう思っていたら、分厚い文庫本で碩学吉川幸次郎さんの著作が目にはいりま

した。表紙には弟子の高橋和巳の名前もあって、これはちょっと気になること。

しかし、どう考えても豚に真珠のようなもので、これは手を出さないほうがいい

なです。

 そう思って、隣にならんでいる講談社文庫のところをみましたら、そこに地味

に鈍い光を放っている文庫本が目にはいりました。なんだろうな、これはと思い

ましたら、次のタイトルの本でした。

 これは李良枝さんの文庫本ではありませんか。早速に手にとってなかをのぞい

てみることにです。

 どうやら、この作品は遺作で、亡くなったあとに一部が発表されたとあります。

今回のものは、「石の聲」というタイトルでの連作のものをすべてまとめた上で、

担当編集者との書簡とか、金石範さんの弔辞が収録されていて、ひどく特別な一

冊になっています。

 そういえば、最近に温又柔さんがかかわって「李良枝セレクション」がでたの

ですが、これは買うことはできていないのですが、それよりも、この文庫は特別

感があって、ビビッときましたですね。

 問題となるのは、この文庫の値段でありまして、これ一冊で文庫二冊分の価格

でありますが、考えようによってはオリジナル文庫であって、単行本の新刊でで

たらもっと値段が高いのですから、これでも安いくらいと考えたほうがいいのか

と思ったりです。

 この文庫を手にして、しばし迷いながら、えいやっとレジに持っていってこれ

くださいということにです。たぶん、本日の選択は正しいのでありましょう。