本日は作家・詩人の長谷川四郎さんの祥月命日で、この場では「山猫忌」と
名付けて偲ぶことにしています。
昨年からの一年で、長谷川四郎さん関連ではどのようなことがあったかなと
思いだそうとすることにです。四郎さんに関係する本では、ロルカ詩集の新版が
刊行となりました。元々はみすず書房からでていたものを、装幀などを改めて
新版としたものです。当方は残念なこと、いまだに手にしておりませんが、この
一年の四郎本といえば、これだけでありましょうか。
年々さびしくなっていくことですが、亡くなって35年を過ぎますと、それも
しょうがないのでありますね。
長谷川兄弟関連で、人気が高いと思われるのは長谷川潾二郎さんの絵画であり
まして、当方はえいやっと潾二郎さんの小品を確保いたしました。たまたまネット
で検索をしていましたら、それを販売している画廊に行き当たったものです。
これを逃すとということで、連絡をとってみて首尾よくでありました。
岡崎市美術博物館刊行の「長谷川潾二郎展図録」に、潾二郎さんの息子さんが
伝える言葉が紹介されていました。
「潾二郎は絵画作品には一部値段が高すぎるものがあると言っていたという。
潾二郎は普通の勤労者が無理をして買える値段でなければならない、そして
本当に絵が好きで自宅で飾ってくれるのが良い、という考えを持っていた。」
普通の勤労者であります当方が、ちょっと無理をして買うことができ、それを
自宅に飾って楽しんでいるというのは、画家の意図にもかなっていることと自賛
することにです。