外出のついでに

 本日は午後から外出することになりましたが、その時にブックオフに立ち寄る

ことになりました。もちろん予算はワンコインであります。

 図書館から借りている本がたくさんあるのですから、買ったとしても読むこと

はできないのに、まったく懲りないことです。本日は読みやすくて場所を取らな

いということを条件に探してみることにです。

 本日に購入した一冊は、ちょっと前の文庫本です。

 いつ読むことができるかわからないのに、氷室さんの文庫本が安価で見つかりま

したら、購入することにです。

 もともと氷室さんの作品世界についてよく知らないのですから、文庫を見つける

たびに、こんなものがあったのかと思うのでした。

手にして目次を見ましたら、終わりのところに「楽屋にて」という文章が収録され

ていました。書いた人は「中島みゆき」とありました。

 なんと中島さんが氷室さんの本に文章を寄せているのかです。もちろんこの二人

は札幌にある藤女子大学文学部国文科の先輩・後輩の間柄でありました。

氷室さんは2008年にお亡くなりになりましたので、なんとなく先輩に思えてし

まうことですが、中島みゆきさんのほうが年長さんでありました。

 中島さんは、同じ大学とはいっても在学時はかぶっていませんので、どのくらい

の交流があったのでしょう。中島さんは、楽屋に訪ねてきた氷室さんのまんじゅう

の食べっぷりの良さを話題にしていましたが、個人的な交流については書いてま

せんでした。

  当方が、こういうのがあったのかと思ったのは、次のくだり。

「この『いもうと物語』が月刊誌『03』に連載されていた頃、あたしはその

『03』の編集のトーチャンに『うまいもん食べられる』と誘われて、うっかり

連載なんてものに手をだしてしまって、七転八倒していた。」

 月刊誌「03」というのは、まったく記憶に残っていない雑誌でありまして、

いったいどのようなものであったのでしょう。どうやら新潮社からでていたもの

であるようですが、1989年から1991年にかけてでていたのですね。

 雑誌連載から30年ほどが経過して、今回の文庫本は平成6年とありますの

で、その当時の中島みゆきさんは、人気があったのでありますが、今のように

カリスマ的な存在ではなかったですよね。