久しぶりに本屋へ 4

 ほとんど不定期に掲載となるのではないかと思われる「豊崎社長の鮭児書店」であり
ますが、先月の中過ぎに新聞にのっていたようです。出先でこの記事を眼にして、あと
でこれは確保しましょうと思っていたのですが、いつもあるところにその新聞はなく
て、冒頭のところのみを見るにとどまってしまいました。いまだに読むことができて
いません。
 その回で、豊崎社長は、作品がでたら必ず購入して読む作家として、中島京子さん
のことをとりあげていました。今回の新作も良くて、中島京子さんにはずれなしと
書いていました。残念ながら、当方はいまだに縁がなくて中島京子さんのものは読む
にいたっていないのですが、この人などは、今年の鮭児文学賞の有力候補であるの
でしょうか。年末の発表が楽しみであります。
 ほとんど新しい小説などは読むことがなくなっている当方でありますが、いまのとこ
ろ新作がでたら、まずは買って読もうと思っているのは松家仁之さんの作品です。
とはいっても、これまで作品発表のペースは、年に一作でありますから、小説作品の
すべてを読破といってもたいしたことではありません。
 前作の「沈むフランシス」は、当方が好みの山のなかの小さな発電所が舞台であり
まして、ちょうどその頃に手にしていた畔柳二美さんの「山の子供」とあわせて読んだ
こともあり、発電所といっても水力は原発とは違って人間的であるなと思ったもので
あります。
 さて、今回の松家さんの作品は、次のものです。

優雅なのかどうか、わからない

優雅なのかどうか、わからない

 これまでの二冊は、古巣の新潮社からでありますが、今回はマガジンハウスからと
なります。どうしてマガジンハウスかと思いましたら、この作品は「Casa」という
雑誌に連載されたものであるとのことです。
最近は雑誌などを手にすることがなくなっているのですが、その昔は、いまよりも
大判で趣味の良い雑誌がありまして、それには小説などが連載されたりすること
がありました。男性向けの大判雑誌で、当方好みの小説が連載されるものは、どの
くらいの数あるのでしょう。
 この小説、230ページほどのものでありますから、あっという間に読めてしまい
そうですが、就寝前に手にしますと、すぐに寝入ってしまい、ページがいまだ進んで
おりません。