明日には返しにいこう

 図書館から借りている本は二週間が期限でありますので、本日が返却日となり

です。しかし、本日は予報はお天気わろしでありまして、雨マークもでていること

から、借りている本を濡らしてはまずいと、返却を勝手に延期することにです。

 せっかくでありますので、借りている本を少しでも手にすることにです。

 まずは「戦争記念碑は物語る」であります。

 「第二次世界大戦の記憶」でありますので、大日本帝国関連の記載もあちこち

にでてくることになります。

 取り上げられているのは、中国の南京大虐殺記念館、韓国の慰安婦像、日本の

靖国神社、日本 原爆ドーム平和祈念像となります。

 ここでは、ちょっと韓国の慰安婦像についてのところをのぞいてみます。

書き出しは、次のようになります。

「中国と日本の関係が時折ぎくしゃくすることがあるとすれば、韓国と日本の関

係は時にもっと悪化しているように見えることがある。韓国は1910年から45年ま

で日本の植民地であり、特に第二次世界大戦中は植民者によって冷酷に搾取され

ていた。そのため今日、韓国の政治家は過去を武器にして現代の日本を攻撃する

ことが多い。近年、日韓両国の主張と反論は、一見はてしなく続くかのように

見える責任転嫁の連鎖に陥っている。

 この相互非難の嵐の中心には、二つの記念碑の存在がある。日本では、戦時中

に関するナショナリストの感情の多くは靖国神社に集中しているが、それはここ

韓国においては怒りをかき立てる原因となっている。一方、韓国人にとって、過

去の辛い記憶は、ソウルの繁華街にある銅像ーこれは、日本の多くの人々、特に

右派の人々が嫌うものとなっているーによって表象されている。」

 日本の八月の記憶といえば、アメリカ軍による原爆投下から敗戦というのが、

一番大きなものでありました。連合国による占領からUSA軍がにらみを効かせて

いる時代は、靖国神社へ国会議員が正面きって参拝するなんてことは控えられて

いたのでしょう。

 総理大臣の公式参拝は1985年のことですから、このあたりが戦後の終わりと

いうことになるのでしょうか。今では、行かないほうがどうしてということに

なっていますが、これは自民党の有力な支持団体の一つである国民会議の意を

受けてのことでもあるのでしょう。

 この公式参拝から十年ほどで、日本政府は「慰安婦問題」を公表することに

なり、それから歴代首相は「謝罪を繰り返す」ことになるわけです。

この本では、「右翼的なナショナリストとして知られる安倍晋三首相でさえ、

2015年12月にわざわざ、『慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり

癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表

明する』と述べている。」とあります。

 「右翼的なナショナリストとして知られる安倍晋三」というのが、この本の

著者に限っての認識であるのかどうかでありますが、このくだりを目にしますと

この元首相が、その後「国葬」で送られることになるとは思えないことですね。