楽しみなちくま文庫

 このところ「ちくま文庫」の新刊が、当方にヒットしています。

 中公文庫ほど渋くはないのですが、文庫オリジナルの編集本があって、これ

はよろしいことです。

 本日に「okatakeのブログ」を拝見しておりましたら、ちくま文庫のこれから

の企画に言及している記事がありました。この先にも楽しみは続くということで

すね。

 岡崎武志さんが編集に関わっての野呂邦暢さんの文庫本(タイトルはどうな

るのでしょう。「愛についてのデッサン ほかとでも」なるのかな。)が6月

にはでるとかで、これは中公文庫のミステリー小説に続いての吉報です。

 その前に今月の「ちくま文庫」に次の企画がありです。

矢川澄子ベスト・エッセイ 妹たちへ (ちくま文庫)
 

  矢川さんといえば、小説などの翻訳ものは文庫になっているのですが、ご本

人が書かれたものは散文も詩も文庫化されていないはずで、これが初めての文庫

ではないでしょうか。

 このエッセイ集の編者は早川茉莉さんとあります。「ちくま」3月号に掲載の

この本の宣伝文を紹介です。

澁澤龍彦の最初の夫人であり、孤高の感性と自由な知性の持ち主であった矢川

澄子。その作品に様々な角度から光をあて織り上げる珠玉のアンソロジー。」

 矢川さん本人がずっと澁澤龍彦さんに対して思いを持ち続けていたのですから、

最初の夫人と書かれてもしょうがないのかもしれませんが、なんとなく亡くなっ

てからは、この呪縛を解いてあげたいものです。

 このアンソロジーには、どのようなものが収録されているのでありましょう。

これは外せないだろうという文章は思いつくかな。「おにいちゃん」よりも

「父の娘たち」からをとりたいと思うけど、あとは翻訳ものに関する文章とか、

反少女ものなどでどうかな。

 そんなことを思いながら、「ユリイカ」総特集を手にすることになりです。