本日は午後から青空が広がりました。最高気温は13度ほど、風もなく温かく
感じました。このようなお天気の日にやらなくてはいけない仕事がありました。
それは年に一度の台所の排水管の清掃であります。もう5年くらい前でしょうか、
台所の排水が流れにくくなって、結局は業者さんに清掃をしてもらったのですが、
管のなかにびっしりヘドロがたまっていたとのことです。ということは定期的に
清掃をすると、こういう事態にはならないのかと、それからは年に一度晩秋の
お天気が良いときに、自分で清掃をすることになりです。
シンクの下についているパイプを何箇所かはずして、外にもっていきホースで
パイプに水を通してなかのゴミを流してしまうことになりです。(人間の血管の
なかもこのように油がたまっているのでありましょうね。くわばらくわばら)
土曜日でありまして、本日は新聞読書欄で目がとまりました。
当方が最近に持ち歩いている森まゆみさんの「本とあるく旅」が紹介されてい
たからであります。
文字が大きくて、収録の文章のひとつひとつが短いせいもあって、つまみ
読むには最適なものであります。昨日のインフル予防接種の待ち時間にも、こ
の本を持参して、開いておりました。
なんとも小気味良い文章がならんでいます。
「私は高校の国語で習った『こころ』が好きじゃない。あんな意味不明な小説
をほんの触りだけ、教科書に載せるのは罪なことだ。『奥さん』をめぐる三角
関係の物語なのに、奥さんそのものは、まるで性格も考えもわからない。
・・漱石作品に出てくる女には一人として好感がもてない。『道草』の妻すみ
を除いて。」
とか、また次のようにです。
「こういう自己中心の男と付き合う女は不幸になる。・・・啄木がどんなに
寸借詐欺でどんなに女癖が悪くても、この作品の先見性は認めざるを得ない。」
このように森さんが書いているのは、啄木の大逆事件に際して書いた「時代
閉塞の現状」という文章に関してでありました。
それにしても、女性の立場からしますと、とんでもない文士のなんて多いこと
でありますかな。