秋晴れの午後に

 本日は午後から青空が広がりました。最高気温は13度ほど、風もなく温かく

感じました。このようなお天気の日にやらなくてはいけない仕事がありました。

それは年に一度の台所の排水管の清掃であります。もう5年くらい前でしょうか、

台所の排水が流れにくくなって、結局は業者さんに清掃をしてもらったのですが、

管のなかにびっしりヘドロがたまっていたとのことです。ということは定期的に

清掃をすると、こういう事態にはならないのかと、それからは年に一度晩秋の

お天気が良いときに、自分で清掃をすることになりです。

 シンクの下についているパイプを何箇所かはずして、外にもっていきホースで

パイプに水を通してなかのゴミを流してしまうことになりです。(人間の血管の

なかもこのように油がたまっているのでありましょうね。くわばらくわばら)

 土曜日でありまして、本日は新聞読書欄で目がとまりました。

 当方が最近に持ち歩いている森まゆみさんの「本とあるく旅」が紹介されてい

たからであります。

本とあるく旅 (わたしの旅ブックス)

本とあるく旅 (わたしの旅ブックス)

  • 作者:森 まゆみ
  • 発売日: 2020/08/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

  文字が大きくて、収録の文章のひとつひとつが短いせいもあって、つまみ

読むには最適なものであります。昨日のインフル予防接種の待ち時間にも、こ

の本を持参して、開いておりました。

 なんとも小気味良い文章がならんでいます。

「私は高校の国語で習った『こころ』が好きじゃない。あんな意味不明な小説

をほんの触りだけ、教科書に載せるのは罪なことだ。『奥さん』をめぐる三角

関係の物語なのに、奥さんそのものは、まるで性格も考えもわからない。

・・漱石作品に出てくる女には一人として好感がもてない。『道草』の妻すみ

を除いて。」

 とか、また次のようにです。

「こういう自己中心の男と付き合う女は不幸になる。・・・啄木がどんなに

寸借詐欺でどんなに女癖が悪くても、この作品の先見性は認めざるを得ない。」

 このように森さんが書いているのは、啄木の大逆事件に際して書いた「時代

閉塞の現状」という文章に関してでありました。

 それにしても、女性の立場からしますと、とんでもない文士のなんて多いこと

でありますかな。