新年会で夜に外出

 本日は夜にある新年会に参加するために暗くなってからでかけることに

なりです。なんとなく新しい年が動き出したかなという気分になることで。

 昨日までは「昨年の回顧」を記していますが、本日からはすこしでも今年

の話題であります。とはいっても、時代遅れの人でありますので、いつもと

ほとんどかわらないではないかといわれそうです。

 夜のバスで街にでて、降りたバス停のそばにある本屋で、先月末にでた

本を確保することができました。先日にコメント欄に書き込みをいただいた

ぐんま様に、「津野海太郎の『生きるための読書』の話題がありませんが・・・」

といわれたその本であります。

 津野海太郎さんの本は、基本的に買うことにしていて、この本がでることは、

新潮社「波」で知っていたのですが、はて、さて「百歳までの読書録」ではなく

て、どんなものなのだろうと思っておりました。

 津野さんによる「あとがき」を見て、これがスタジオジブリの雑誌「熱風」と

いう雑誌に連載したものをまとめたものであることがわかりました。

どうりで、当方のアンテナにかかってこなかったはずです。(当方は、「考える人」

と「本の雑誌」あたりをチェックしていましたので。)

 帯には86歳の津野さんが、「新世代の知性を読む」とありますけども、津野

さんでありますから、どこかで津野さんの先輩にあたる小沢信男さんへの言及

もあるはずと思ったのですね。

 この読みは、もちろん大正解でありまして、この本の冒頭におかれた文章に

次のようにあります。

「70歳をすぎて何年かたったころ、小沢信男大村彦次郎という二人の先達が、

千駄木の小料理屋で、いささか遅れ気味の新老人歓迎会をやってくださった。

作家で俳人の小沢さんは、私の十一歳上で、元文芸編集者の大村さんは五歳

上。ビールで軽く乾杯したあと、『あなたは老人の入口だが、こっちはもう出口

だよ』と、まずは小沢さんがニヤニヤと啖呵を切ってみせた。

 なるほど、小沢さんはあの当時、いまの私と同じ八十四歳だったのか。」

 小沢さんが84歳でありますので、11を引きますと、「今の私と同じ歳」という

ことになりまして、小沢さんと当方は二まわり違いで同じうさぎ年で、津野さん

はその間にはいる寅年となります。

 津野さんが小沢さんを先達として伴走していたように、当方は小沢さんを

先達とした津野さんを見習って生きていくことにしたいと思うのであります。