「みすず」読書アンケート 2

 今年の「みすず」読書アンケートで亡くなったことを知った福田紀一さんの作品に
ついてであります。
 当方が最初に手にした作品集は1973年に刊行された「失われた都」でありますので、
これは学生の時でありました。これから1976年までかなりハイペースで4冊の作品集が
刊行されました。
 「失われた都」に収録の三作は、22歳から30歳までに書かれた作品でありまして、
同人誌に発表されてからずいぶんとたっての単行本デビューとなったわけです。
これに続いての作品集を、本日はとりだして、手にしておりました。

 まずは最初の作品「失われた都」を読んでやりましょうと思って、見ていたのです
が、なかなかすんなりとはいっていくことができず、90ページほどの作品であります
のに、本日は途中で断念であります。(40数年前に読んでいるはずですが、もちろん
どのような話であるのか、すっかりと忘れておりました。)
 これは、またあしたに続きを読むか、それとも最初から読むかであります。
 福田紀一さんが高校の教師をしているということは、その後の著作などで知ってお
りましたが、どのような雰囲気の方かは、まるで承知しておりませんでした。
お顔を見ることができたのは、2013年11月 茨木市富士正晴記念館であった小沢信男
さんの講演会の時でした。その会場には、「VIKING」の古いお仲間である山田稔さん、
そして福田紀一さんがいらしていて、カメラを持参していた当方は、山田、福田、
小沢という三長老がそろっている写真を撮影することができました。この写真は人を
介して山田稔さんにはお届けすることができたのでありましたが、福田紀一さんにも
お渡しするのであったと、いまになって悔やむことであります。