先日に編集工房ノアから「山田稔 自選集2」が届いて、手近には山田さんの
本が何冊か積まれています。そんなところに「図書新聞」3430号を手にすることに
なって、さらに山田稔さん関係の本を取り出してくることになりました。
昨年10月にぽかん編集室から「門司の幼少時代」が刊行され、それを記念して
のトークイベントが京都恵文社一乗寺店で開催されました。当方は残念ながら参加
することができなかったのですが、このときに様子は、当日に山田稔さんへの聞き手
役をつとめられた服部滋さんのページにかかれていて、もうすこし詳しいやりとりは
新年早々の「図書新聞」に掲載予定とありました。ご親切なこと、服部さんは図書館
ででもゆっくり読んでくださいとありましたので、図書館にいった時に、「図書新聞」
をチェックすることになりました。
qfwfq.hatenablog.com ということでめでたく「図書新聞」を読ませていただくことになりです。
トークイベントの流れは、門司についてのことは澤村さんが山田さんに聞き、
服部さんは創作と編集者との関わりについて聞くということになりです。
詳しくは「図書新聞」をご覧くださいですが、当方が漫然と読み流している
作品を立ち止まって、他の作品との関係のなかで再評価していくというのが、
このトークでのやりとりになりです。
当方が知らなかっただけなのかもしれませんが、山田さんが「『幸福への
パスポート』が芥川賞の候補になったことが非常に意外で嫌でした。連載の
なかで一番気に入らない作品だから。」と語ったり、服部さんの「いわゆる小
説らしい小説へ向かわれる。」という切り込みに、山田さんが「小説らしい小
説に向かったという意識はとくにありません。現実に直面していた大学での
つらい状況をパロディのように書くことで耐えたという感じでした。」と答える
など、山田稔さんのファンにはたまらない内容満載であります。
本日ひっぱりだしてきたのは、このトークで言及されている「旅のいざない」
と「何も起こらない小説」となりました。