大阪が親戚

 最近、大阪からの伝わってくる話題に「こまつき」というのがあります。
 こまつきと聞いただけで、その意味するところを理解できるのは関西人ですね。
ひょっとすると、関西の人は、このこまつきという言葉が、日本全国で使われていると
思っているかもしれません。
 すくなくとも当方は、こまつきと聞いて、まったくちんぷんでありましたが、こま
つきの正体とは、以下の物でありました。

 人ではなくて、物のほうですから、こまつきとは、補助輪付き自転車のことになり
ます。当方は、こまと聞いて車輪を連想する文化圏には住んでおりませんので、こま
つきが補助輪つき子供用自転車を意味するとは思いもしませんでした。
 逆に当方は、関西でも補助輪とか補助付きという言い方をしていると思っておりま
した。これがどうしてかというと、次の本を手にしたからであります。

こどもほじょりん製作所

こどもほじょりん製作所

 この絵本の作者で画家の安井寿磨子さんは、ご実家が堺市で「日本でたった一軒の
自転車補助輪工場」をやっているのだそうです。
 そういえば、関西に旅行しているときにTVをみていましたら、公共広告かなにか
で、この「自転車補助輪工場」が取り上げられていました。この広告は、当方の住
んでいるところでは見たことがありませんが、この広告でも補助輪といっていました
ので、大阪でも「補助輪」というものと思い込んでおりました。
 この絵本をみてみましたら、作中のすまこさんは補助輪のことを「ころころ」とよ
び、お父上は「ほじょしゃ」といっているとありました。これはいまから50年ほど前
の堺でのことです。当時の堺では「こまつき」といわなかったのでしょうか。