本日は祝日でありますが、仕事にでておりました。別に「建国記念の日」というのを
認めないということではなくて、単にそういう勤務シフトであったからであります。
帰りの車でラジオのニュースを聞いていましたら、「建国記念の日」(というか
「紀元節」でありましょう。)を奉祝する団体の集会には1000人を超える人が集まり
首相が、「建国記念の日」にあわせてメッセージを発表したことを大歓迎すると集会
の主催者はいっているそうです。
「建国記念の日」を認めないという団体の集会は集まったのが200人ほどといって
いましたので、これは最近の情勢を反映しているのでありましょうか。
今年の「みすず」読書アンケート号をすこしずつ見ていますが、本日の目についた
のは、次のくだりでありました。
「『日本』というのは奇妙な国だと思う。ホロコーストやナチズム研究について、これ
ほど充実した書物が、これほど大量に出版されている国は他にはないのではないか。
本書はそうした研究の最新の動向や論点を教えてくれる良書である。・・・・
『日本』というのは奇妙な国だといったのは、これほどホロコースト研究が詳細に
紹介されているにもかかわらず、首相から地方都市首長に至るまで、典型的なほど歴史
修正主義的ないし否定的な言説が溢れ返り、そのことに国民大多数も無関心であるか、
あるいは賛意を隠そうともしていないからだ。果ては、副総理の『ナチの手口に学んだ
ら・・・」発言まで飛び出したが、さほど深刻な批判は受けないままに終わった。
研究水準と教育および社会的実践が見事なまでに乖離しているのだ。
このような現象は『憂鬱』を通り越して、もはや『不吉』というほかない。」
この評者が取り上げているのは、次の本です。
- 作者: ダンストーン,武井彩佳
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: 単行本
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紹介されていましたが、「『侵略戦争、南京事件、従軍慰安婦、全部ウソだ』と訴える
と、大きな拍手が湧いた。」とありました。
声の大きなこういう人たちが多くなりますと、ながいものにはまかれろとなってしまい
そうで、それこそ「憂鬱」ではなく、「不吉」なことであります。