師走の話題 2

  小沢信男さんは、これまでに小沢昭一さんの著作の書評を発表していまして、それは
「本の立ち話」(2011年 西田書店)に収録されています。

本の立ち話

本の立ち話

 小沢昭一さんの「あたく史 外伝」の小沢信男さんの書評から、すこし引用です。
「本書を読むほどに、・・しばしわがことのような気がする。昭和ヒトケタ生まれの七十
代ならば、どちらさまもご同感でありましょう。あのころは駅前や町々に人力車屋があっ
て、ふだんの交通の具だったことを知っている最後の世代なのだ。
 とは申せ、うしろむきの回顧談ではないのだね。全六部、計四十六篇のエッセイは、
みな只今のお話で、ピリリとわさびが利いたりする。」
 これが発表されたのは2002年でありますから、両小沢さんとも七十代でした。
ちなみに小沢信男さんは1927年生まれ、小沢昭一さんは2歳下で1929年生まれです。
「二つの時代を生きた」といわれた世代です。 
 そういえば、小沢昭一さんが亡くなったのは昨年の12月10日とのことですから、まも
なく一周忌となりますか。
 小沢信男さんは「みすず」表紙裏で連載している「賛々語々」3月号、4月号の二回分
をつかって小沢昭一さんへの追悼を行っています。
 そういえば、これは次の本へのオマージュといえないこともない。
俳句で綴る 変哲半生記

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