関西からの届きもの 2

 昨日に引き続きで編集工房ノアから届いた荒井とみよさんの「物ぐさ道草」を

話題とすることにです。

 この本は、多田道太郎さんにまつわる本なのですが、当方は「俳句の師は小沢

信男」という文章を、繰り返して読んでおります。

そもそも書名に使われている「道草」というのは、多田道太郎さんの俳号であり

ますからして、小沢さんの存在感も大きいのでありますよ。

 荒井さんの文章には、小沢さんの著作が紹介されていることから、小沢さんの

本を取り出してきて、多田さんへの言及を確認したりです。

「通り過ぎた人々」と「小沢信男さん、あなたはどうやって食ってきましたか」

はすぐに引用されている文章などをチェックすることができたのでありますが、

これはどうなっているのかなと思ったのは、次のところであります。

「『多田道太郎句集』(芸林21世紀文庫・2002)が残ったのは、師匠が

小沢信男だったからだ。」とあって、この本は「小沢の解説が結びである。この

小さな文庫本は、多田道太郎がどんな人だったかを考える上で貴重な資料である。」

 こういう本があることは、聞いていたような気がするのですが、たしか部数が

少ないものということで、眼にすることができませんでした。

 それでは、この本のために小沢信男さんが寄せた解説はどこに収録されている

のかなというのが、本日の捜査であります。

 なんとなく「本の立ち話」にあるのではと目次をチェックしてみたのですが、

これが見当たらずで、そうなると「捨身な人」か「暗き世に爆ぜ」なのかとパラ

パラとページをめくってみるものの、ここにもないようなのですね。

 そうなのかな、見逃しているだけで、どこかに隠れているのかなと、もうすこし

調べてみることにです。(小沢さんには、単行本に未収録の文章がたくさんある

のですが、それにしても多田道太郎さんについての、この解説が未収録なのかな、

ちょっと解せないことであります。)

本の立ち話

本の立ち話

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