本日に野暮用から戻る時には、激しく雪が降っておりまして、これは自宅に
たどり着いたら除雪にかからなくてはいけないなと思っておりましたら、自宅
周辺は雪が降っておりませんでした。7キロほどしか離れていないですが、それに
してもずいぶんと雪の降り方が違うことです。
そういえば、本日は当方の亡き母の誕生日で、家人の母の祥月命日でありま
した。生きているときは誕生日で祝われて、亡くなると命日に思いだされます。
本日は特別なことはなしでありまして、静かに過ごすことになりました。
さて夜になって、本日の本を読むことになりですが、本日に手にしたのは、
乗代雄介さんの「旅する練習」の講談社文庫版でありました。
昨年にこの小説を読んだのでありますが、その時、すこし感想を記しておりまし
て、これは文庫になったら再読しますよとあるのでした。
たぶん、これまで読んだ乗代さんの作品では一番、当方の好みにあっているの
でありましょう。
vzf12576.hatenablog.com 昨年に図書館から借りて単行本で読んだ時よりも、今回の文庫のほうが
小説の筋を追って急ぐ必要がないこともあって、ゆったりとした気分で読む
ことができます。
どういうふうな終わり方を知っているのでありますから、それを頭にいれて
読んでいけば、そうか、このところではこのようにほのめかされているのかと
なるわけでありました。
前にも記しておりますが、文庫の解説は松家仁之さんでありまして、すでに
この小説を読んでいて、文庫で再読する方は、この松家さんの解説を先に
読むのもありですね。松家さんは、自然描写が素晴らしいと書いてあります
ので、筋を追って先を急ぐ時には、どうしても印象に残らない自然描写も再読
の時には愉しむことができるようです。
ということで、「旅する練習」の再読はゆっくりと時間をかけて読むことに
いたしましょう。