明日から猛暑を避けての来客がありです。今年は初盆ということもあって、すこ
しにぎやかなほうが故人も喜ぶことでありましょう。ふだんは、二人くらしであり
ますので、掃除もそこそこにですし、食事も簡単に済ませていますが、来客が来ま
すと、そういうわけにはいかないと、本日はいつもより念入りに掃除をすることに
なり、食材の買い物などもすることにです。あとは、来てから希望を聞いてからで
ありますね。
そんなわけで、本日はずっと掃除と片づけをやっておりまして、まるで読むこと
もできておりません。
これまで読んでいたのは、早朝にふとんのなかで村田喜代子さんの「飛族」をす
こし読んだのと、新聞の読書欄に目を通したくらいです。
本日の読書欄には「旅する文学」ということで、斎藤美奈子さんの広島に関わる
本を紹介していました。本日は広島に原爆が投下された日でありますので、ちょう
ど、それに合わせた形になっていました。
斎藤美奈子さんは、次のように書き出すのでありました。
「広島県を舞台にした作品はむろん『原爆文学』だけではない。たとえば多くの
文人が愛し、林芙美子や志賀直哉が一時暮らしたこともある尾道は『文学のまち』
である。
とはいえ質量ともに群を抜くのはやはり原爆に取材した作品だ。」
「尾道は文学のまち」とあっても、当方はあまり尾道文学にはなじみがなしで
ありました。やっぱり大林作品の舞台になったというほうが印象が強いからで
ありましょうか。
片付けで新聞も整理していましたら、7月2日の読書欄に斎藤美奈子さんの
「旅する文学」が掲載されていまして、それは「福岡編」でありましたが、
これには村田喜代子さんの「八幡炎炎記」があがっていました。
この本は、タイトルも知らないのでありますが、八幡は村田さんがお生まれに
なったまちでありまして、今は北九州市という、なんとも面白くない名前にのみ
こまれていますが、八幡といえば製鉄のまちであって、これは高炉の炎なのか、
それとも戦火の炎なのか、尾道よりも村田さんの小説のほうが気になることで
す。