毎日新聞 2021年この3冊

 土曜日は、新聞各紙は読書欄でありまして、そういえば12月というのは

書評委員さんが今年の三冊をあげる特集があるのでした。本日の朝刊を手に

して、そういえば毎日新聞は12月にはいったら2週にわたって特集であった

と思いだしました。

 昨年くらいまでは土曜の朝といえば、まだ太陽さんが登り切る前に寒さ対策

をして、近所のコンビニまで歩いて毎日新聞を買うためにでるのでありました。

なんといっても、毎日新聞なんて一部くらいしか入っていないので、売れて

しまったら、他を探さなくてはいけませんのでね。幸いにして買うことができ

なかったことはないのですが。

 本日はおっとりで近所のコンビニまで行って毎日を入手して、ちらっと確認

しましたら「2021年 この3冊 下」とありました。やっぱし先週に上

が掲載でしたか。残念ながら、これは図書館ででも見てみることにいたしま

しょう。

 毎日新聞、本日の「この3冊」には、当方が気にしている辻原登さん、堀江

敏幸さん、川本三郎さん、湯川豊さんなどが三冊あげていて、ほとんど当方は

手にしたこともない本をあげていました。

 なかでは湯川さんが松家仁之さんの「泡」をあげていて、「今年読んだ今の

日本の小説のなかでいちばん心惹かれた作品である。」と記していました。

松家さんの作品は、とりあえず新刊がでますと購入し読むようにしているので

すが、さらっと読むだけで終わっていて、湯川さんのように「新しい小説の可

能性」というふうには感じることができませんでした。まだまだ修行が足りな

いことで。

 この3冊にあがっていて、気になった本とそれをあげている評者です。

 作家の中島京子さんがあげていました。当方は、先日にモール書店へといった

ときに棚の上のほうに鎮座しているのをみて、これはなんじゃと思ったのですが、

恐れ多くて手にすることができませんでした。この迫力と値段でありまして、

橋本治さんのファンであれば必ず買うのでありましょう。

 中島さんの評には、「世代交代が起きない、価値観の転換がない、『オヤジ』

主導の日本のダメさに、特大パンチをくらわす傑作」とありました。

「価値観の転換がないオヤジ」というのは俺のことかなであります。

 次のもう一冊も、超大作、辻原登さんがあげています。

  かなりの映画好きでも手を出すのをためらってしまう値段でありますが、

もちろん手間はべらぼうにかかっていて、それを考えるとどのような値段でも

高くはないかなです。

「百年を超える歴史を持つ日本映画の全作品を一望できる書物にしたい!

 山根貞男氏の野望が二十年の歳月をかけて実現した。」

 山根さんがこれをまとめようと思った二十年前と、現在では本をとりまく

環境はひどく変わっていて、よくもそれを形にできたものと、関係する皆さん

に拍手ですね。