本日はパン作り

 昨日は野暮用で外出し、本日は自宅にこもって朝からパン作りであります。
 天然酵母(自家製ではなく、ホシノのもの)を使ってのものですから、イーストを
使ってのものと比べると、発酵時間が倍近くかかります。ゆっくりと発酵する間に本
でも読んでいればいいのですが、本日はその間にイーストを使ったパンなども作りま
したので、ほぼ休みなく台所におりました。
 結果として、本日は強力粉を1.5キロとライ麦粉0.7キロを使いまして、4種類の
パンを焼き上げました。かかった時間は10時間ほど、なかなか片手間ではできませぬ。

 本日にパンが発酵するまでの時間に手にしていたのは、小島信夫さんの「女流」で
ありました。
 本当に小島信夫さんの小説はへんてこりんであります。「女流」という作品だけを
読みますとそんなに破格なものとは思えないかもしれませんが、後年になって「菅野
満子の手紙」という作品が生まれていることを知っていたり、先日に読んだ「返信」
があったりしたりして、小島信夫作品の主旋律の一つとなっているものと思います。
 この作品について検索をかけてみればわかるのですが、「女流」に登場する人物は、
小島さんとその周囲にいる人がモデルとなっていて、その限りでは私小説のような枠
組なのですが、その表現の仕方をみますと、なんとなく普通でないのですね。
 文庫本のカバーには、「女流作家の愛と生と死の軌跡」と刷り込まれているので
すが、この小説はそういうものなのかな。