本日確保せり

 本日は野暮用がありまして外出していたのですが、その帰りに行きつけの本屋によ
りまして、気になっていた本を入手することができました。

パタゴニア (河出文庫)

パタゴニア (河出文庫)

 最近は出版社などのツイートをフォローするようになっているのですが、もとはと
いえば河出書房がTV番組で取り上げられたというNET記事を眼にしたことで、ツイート
に注目するようになったものです。(TV番組は「マツコ 夜の巷を徘徊する」という
もので、河出書房から神宮球場で打ち上げられる花火が良く見えるので、一度いらし
てみてというメールに反応したものです。)
 いくつかの出版社のものをフォローしていて、白水社のものではデビッド・ロッジ
の新刊がでることを知りました。そして、河出書房ではチャトウィンの「パタゴニア
が文庫化されたと。
 本当をいえば、このようなツイートを見なくても、書店へといってみたら、そこに
新刊があったというのが一番なのですが、なにせ、当地の書店状況と当方の巡回頻度
をあわせますと、そのようなうれしい遭遇というのは、ほとんどなくなっていまして、
情報をみて、書店へといってみて、やっぱりだめかと肩を落とすのがいつものことと
なっています。
 せめて文庫くらい確実に入手したいと思うのですが、当方が欲しいと思うものは、
売れ筋でないせいか、入荷しなかったり、入ったとしても部数がとてもすくなくて、
取り合いとなってしまいます。
 ということで、数少ない見えざる同好の士と競うことになりです。
 たかが文庫本一冊確保するのに、ずいぶんと苦労することであります。当地の本屋
で「パタゴニア」が入荷しそうなところは三ヶ所くらいで、一ヶ所二冊くらいしか
入らないはずですから、そこそこのお店で、けっこう厳しい取り合いが行われている
(はず)です。
 それで「パタゴニア」です。当方は昨年に池澤夏樹さんが編集した河出版全集を
図書館から借りて読むことができました。なんとなく「パタゴニア紀行」のようなも
のを予想していた当方は、まるっきしの肩すかしをくらったのですが、短いエピソー
ドが脈絡があるような、ないような形でつながって、チャトウィンの世界となります。
チャトウィンの作品は、先日に目にした山口昌男さんの書棚にも並んでいましたが、
「ウッツ男爵」のあとがきで、翻訳した池内紀さんは、「生年が同じということも
あって、ブルース・チャトウィンは渡しには、『そのすべてを知りたい』現代作家の
一人だった。」と記しています。 まずは「パタゴニア」が安価で入手できるようになったことを喜ばなくては。