最近購入した本

 このところ新刊を購入することが少なくなっているのですが、先日書店で購入した
のは、次のものでありました。

新書782移民たちの「満州」 (平凡社新書)

新書782移民たちの「満州」 (平凡社新書)

 以前にも記しましたが、当方は小学校の一時期を札幌近郊の開拓地で暮らしており
ました。その開拓地は、戦後まもなく昭和22年になって国の払い下げを受け入植をし
たところです。当方がその地に住んだのは二年にしかすぎませんが、ちょうど入植し
て15年くらいの頃で、やっと生活が安定してきた時でありました。
 父が亡くなってそろそろ十年となろうとしていることから、父が残した本などを
整理しておりましたら、この開拓団のリーダーさんが残した回想録がありまして、
これを読んでみましょうと思っていたことから、それに関連する本を購入というわけ
です。
 この本の著者は京都新聞の記者さんで、京都から満州の開拓地へと入植し、敗戦後
に京都の開拓地に戻った人たちに取材したものでありますが、満州国とはなにか、
満蒙開拓とはなにかであります。
 満州国に関わった軍人、官僚、経済人といろいろですが、一番たいへんであったの
は、国策にしたがって満州国に渡った開拓農民たちであったようです。国は送り出す
のには熱心でありましたが、敗戦とともにまったく国は頼りにならなくなってしまう
のでして、戦後70年経過して、国のいうことはあてになるかであります。