神保町で買った本2

 神保町にある岩波ブックセンターで購入した本には、神保町4書店ネット
ワークによる書籍カバーがつけてもらいました。いつもは、本にカバーは
いりませんというのでありますが、この4書店ネットワークのカバーは、
小生にとっては新鮮でありましたので、ありがたくつけていただくことにしました。
 カバーには駿河台下交差点界隈の建物等が俯瞰で表示されているのでした。
大学の都心回帰が顕著でありまして、日本大学明治大学がずいぶんと目立つように
なっています。
 そのカバーをかけてもらったのは、次の本でありました。

歳月の鉛

歳月の鉛

四方田犬彦さんのものでは、自分の身辺に話題をとった作品が読みやすくて好みで
あります。「先生とわたし」とか、「ハイスクール1968」でありますが、
この「歳月の鉛」は、「ハイスクール1968」の続編といういちづけで、主に
大学時代の日々のことを綴っているようです。このような作品があったのかと
思いましたら、これは書き下ろしとのことです。
それにしても、四方田犬彦の執筆スピードの速い事であります。書くスピードに
小生の読むスピードがついていきません。いったい連載を何本かかえているので
ありましょう。
この本の冒頭には、「歳月は鉛 混乱こそわが墓碑銘 キングクリムゾン」と
ありますので、この本のタイトルは「キングクリムゾン」の詩からとられたものと
いうことがわかります。「墓碑銘」とあるということは、「エピタフ」にでも
あるのでしょうか。この本には、四方田が大学にはいったころに多くあった内
ゲバでなくなった人が取り上げられていますので、墓碑銘といわれてもなんとなく
すーっと気持ちのなかにはいってくることです。