突発性難聴の治療で入院していた病院を退院して、一週間となりです。
やっとこで、ふだんの生活が戻ってきたのですが、普段の生活ということは、あま
り本を読むことが出来ないと日々ということですね。
雑事と誘惑の多いことでありまして、なかなか集中して本を読むことができませ
ぬ。やはり読書のためには、病院に缶詰というのは効能ありですね。
すこし読みやすいものを選んで、ページを稼ごうと思って四方田さんの軽い本を
手にしているというのに、それすら一気にやっつけることができずです。
本日に読んでいたところに、次のくだりがありです。四方田さんでもそうで
ありますか。
「わたしのように世の中で誘惑にだけは勝てないような人間にとっては、一年の
うち一定の期間を『お籠り』することは、業務上必要だと、わたしは考えている。」
四方田さんは、誘惑に勝てない人間と記していますので、ここだけ読むとあなたも
ですかとなります。四方田さんの業務は著述でありますので、著作をものにしたり
するためには、「お籠り」することが必要で、そのための小屋を山奥に確保したと
なるのですが、「お籠り」すれば作業が進むというのは、先日の入院で実感するこ
とでありました。