あと残り少なくなっていた森まゆみさんの「じょっぱりの人」は、なんとか
最後のページにたどりつくことができました。これは読むことができてよかった
ことであります。森まゆみさんの新刊ということもありますし、取り上げられてい
るのが羽仁もと子さんということもあって、当方には必読のものでありました。
今は退会しているのですが、家人は結婚してまもなくに「友の会」に誘われ
まして、長らく会員でありました。最寄りとか友の会セール、共同購入というの
は、当方にも馴染みのことでありまして、その昔には当方がワープロで友の会
講習会の整理券などを作成したこともありました。
北海道から埼玉へと引っ越したときにも、お手伝いをしてくれたのは「友の会」
の会員さんでありまして、心強く助けられたものです。ということで、羽仁イズム
には親しみを感じているのですね。
その一方で人間集団の特有の主導権あらそい(?)のようなものもありまして、
そうした時には、羽仁もと子さんにどれだけ近いかで収まっていくような感じで、
羽仁イズムのなかでのヒエラルヒーを思ったりです。
それはそれで、この本を読みましたら「羽仁もと子著作集」を手にしたくなるこ
とです。我が家にも「著作集」はあったのですが、家人が退会してからは、新しく
会員になられた方に使ってもらってくださいと会員の方に託して手放してしまい
ました。
このまちには会員だった方がそこそこいることもありまして、ブックオフへと行き
ますと安価でならんでいたりするのですが、それよりも図書館でのぞいてみること
にしましょうかな。
森さんは「じょっぱりの人」で、著作集について次のように書いています。
「岩波書店が羽仁五郎を通じて、もと子の著作集を出したいといってきたことが
あったそうだ。創業者岩波茂雄の二人の娘は自由学園に学んでいた。
しかしもと子は自分の事業としてやろうとした。現在に至るまで、婦人之友社刊の
著作集が版を重ねていることを思えば賢い選択であったといえよう。一般の書店
から出していたら、絶版になかなかった保証はない。
つまり羽仁もと子は自ら創業した婦人之友社が今も存在することによって、
『婦人之友』読者が著作集を読み続けることによって、一世紀の間、たゆまず新し
い読者を持ち続けたきわめてまれな例になる。」
婦人之友社というのは、きわめてまれな出版社であるのですね。
自由学園、婦人之友社、友の会という羽仁もと子のなした仕事の凄さを、あら
ためて知ることにです。
