返して借りて

 本日は図書館へと生きまして本の入れ替えとなりました。

 やっとこさで読んだ一冊を戻し、あとはそのまま、また借り出すことになり

ます。先日に横浜で購入した本も読まなくてはいけないし、まるで読むのが

追いつかずです。今月の末にはいよいよ新潮文庫百年の孤独」も刊行さ

れることですし、それまでにはすこしでもやっつけておかなくてはです。

 ちょっと気になって図書館から借りた本に次のものがありました。先週に

借りて、いまだ1ページも読んでおりませんでした。

 ということで、ちょっとのぞいてみることにです。

 鉄道員でありますので、鉄道会社社員ではなく、鉄道を走らせるほうの人と

いうことになりますね。最近では運行現場で働く女性は珍しくはないのですが、

この本では「日本近代」でありますので、戦前の話と考えていいでしょう。

 戦中に鉄道会社の男性が兵役についたときには、現場が手薄となって女性

を入れることで運行を行ったというのは、なんとなくわかるのですが、話はそれ

よりも昔から始まることでありまして、明治にも女性鉄道員というのがいたので

ありますね。

 はじめには、次のようにあります。

「本書では、新聞資料を多く活用しながら、これまであまり注目されることがな

かった鉄軌道の女性職員について大局的につかむことを試みる。

 第一章『最初期の女性踏切番、平山つね』は、これまで歴史に書かれたこと

がない一人の女性について再発見しようとするものである。1879(明治12)年

に、まだ二十代だった一つの踏切番の女性が、その事故死によって新聞紙面

になをとどめた。しかしその事実は、気にとめる人がほとんどいないままに時が

過ぎ、今日に至っている。その女性がなぜ踏切番をしていたのか、どういう人た

ちが踏切番になったのかを明らかにした。」

 明治12年に女性の踏切番がいたなんて、びっくりすることですが、このくだり

を読んだだけでも興味がわくことでありますね。

 この平山つねさんについては10ページほどでありますので、すぎに読むこと

ができそうです。それにしても明治12年のどこの軌道でのことであったのであり

ましょう。