残りすくなしだが

 文庫本で購入した絲山秋子さんの「末裔」をちびちびと読んでいます。予定

では日曜日までに読み終わるのでしたが、ちょっと時間がかかっています。

2009年から2010年に「群像」に連載のものが一冊となったのが2011年

とのことです。

 この時代には絲山さんとはなじみになっておりませんでしたので、このような小説

があったことは知りませんでした。

 この作品、まだすこし残っているのですが、この作品の主人公は中年の男性とい

うのに、ちょっと驚くことです。

 本日に読んでいたところで、そんなのあったのかと思ったのは、次のくだり。

岩波文庫の『自由への道』の前半の三冊を紙袋の中に見つけた省三は、千夏という

名の黒い服の女に好ましさを覚えたのだった。」

 一応、岩波文庫の新刊はチェックしているつもりでありまして、「自由への道」が

岩波文庫とあるのを見て、そんなご冗談をと思ったのですが、検索をかけてみたら、

2009年に一冊目がでていることがわかりました。これはまったく手にしたことも

見たこともなしであります。まあサルトルにもなじみがないですからね。

 ちょうど、この小説が書かれていた頃に、岩波文庫新刊ででたのか。