「本の雑誌」は偉い!

 本日に野暮用から戻ってきましたら、「本の雑誌」468号が届いていました。

特集は「結句、西村賢太」であります。巻頭から90頁ほどが「西村賢太」特集

でありますので、これはすごいボリューム。しかも冒頭には、西村賢太さんが

作成した幻の「藤澤清造全集」の内容見本(朝日書林)が再録されています。

 今月は、これだけで大満足でありますが、全体は増ページでいつもより価格は

すこし高いのですが、当方は定期購読者でありますので、差額は負担しなくと

もいいのかな。申し訳ないような気持ちで手にすることです。

 それにしても、このような西村賢太さんの追悼特集を行うところは、ほかに

あるだろうか。その昔であれば「en-taxi」でありますが、それはとっくになく

なっていて、その主要メンバーの一人であった坪内祐三さんの特集を行ったのも

本の雑誌」でありまして、この時代に「本の雑誌」がなければ、どうなったの

だろうと思うことです。

 「本の雑誌」といえば、椎名誠目黒考二のラインでスタートしたのですが、

その後に深刻な経営危機を経て、現在の浜本体制で「本屋大賞」で書店員を

がっちりと掴んで、独自の道を歩むことになりです。

 西村さんに翻弄された編集者さんたちが、たくさん登場するのもこの雑誌なら

ではで、こういうのは他ではできないでしょうね。それにしても浜本さんの懐の

深さに感謝をしなくてはいけませんです。

 この号の表紙裏には西村賢太さんの文庫本新刊の広告がありました。本日発売

とありましたので、近日には目にすることができるでありましょう。