本日も空振りで

 本日の午後から気になる新書をさがすために、これまで足を運んでいない

書店へと行ってみました。

 新刊の新書を入手するのに苦労するというのは、今年にでた坪内祐三さん

の「人声天語」で経験したことですが、結局のところ、あの本は市内の本屋

で見つけることはできず、友人が確保したものを見せてもらいました。

文春新書というのは、当方が欲しいと思うものに限って入荷しないのではな

いかと思ったりしました。

 このところ探しているのは5月新刊の集英社新書でありまして、こちらの

新書は文春よりもさらにマイナーでありまして、そもそも入荷しないお店の

ほうが多いようであります。

 当方の行きつけの本屋さんは4月新刊は入ってきていて、5月新刊が入らな

いという不思議です。この本屋さんは市内に三店ほどありますので、4月は

行きつけの店で、5月新刊は本店に入って、6月は別の支店にというように

ローテンションでもしているのでしょうかね。

 書店に勤めている人に聞きましたら、最近は新書が売れないのでとのこと

で、そこそこ大きな書店であっても、集英社新書新刊は二冊しか入らないと

のことでした。ということは大都市圏の書店に重点的に配本しているという

ことなのでしょうね。

 ちなみに、今月の集英社新書で気になるものは、四方田犬彦さんの新刊と

なります。

  帯にある文字をみますと「圧巻のコラム集成」とあるのですが、どこに連載

していたコラムをまとめたものなのでしょう。その昔には「SPA」にコラムを

もっていましたけども、それにしても書き手にとっても、本が読みたい人のとこ

ろに届きにくい状況というのは、大変なことでありますね。(もちろん、某通販

サイトを使えば、問題はないことになりますが、こうした通販サイトが力をつけ

たことが、田舎のリアル本屋が立ち行かなくなった大きな原因の一つですね。)

 「世界の凋落」というのは、ずいぶんと大きくでたなでありますが、この書名

があたっているのかどうかは、本を読んでみてのことですね。(いつになったら

手にすることができることか。)

 今から何年前でありましたろうか、原武史さんが「みすず」に連載していた

「日録」をまとめたもののタイトルは「潮目の予兆」というものでしたが、なか

なかいいタイトルであったなと、今になって思うことであります。

潮目の予兆――日記2013・4-2015・3

潮目の予兆――日記2013・4-2015・3

  • 作者:原 武史
  • 発売日: 2015/08/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)