昨日に坪内祐三さんの「最後の人声天語」を見せてくれた友人と話をして
いたとき、当方はこれまでまったく「人声天語」はのぞいたことがないのだ
よねといった時に、信じられないという感じで発したのが、本日の件名とな
りです。
そうなんでありますよ、当方は坪内さんのものでは日記ものとか、このよ
うなコラムなどは、まるで目を通していないのでありました。
それを知った彼は、それじゃまずこれをといって「人声天語 2」を貸して
くれて、「人声天語 1」は図書館にあるから借りて読んでねといってくれ
ました。
そんなわけで、昨日に続いて坪内さんの「人声天語」を読むことになりです。
2009年から2015年にかけて「文藝春秋」に連載したコラムをまとめたものです
が、たぶん、刊行となった2015年に読むよりも、今のほうが楽しむことができ
るであろうと思うのです。
それはなぜかといいますと、2015年頃にはほとんど相撲に興味がなかったか
らでありますね。坪内さんは、ずっとファンでありますからね。2011年4月号に
は、次のように書いています。
「ただ私は、ここ五〜六年、相撲に夢中である。相撲を見て見て見続けている。
相撲の雑誌(もちろんバックナンバーも含む)や本を読んで読んで読み続けて
いる。その愚直な行いによって、まさに”見えてくる”ものがある。」
これが書かれているのは大相撲が八百長問題とか揺れていたときであります。
この時に坪内さんは「今回の大相撲の八百長問題で私は数少ない擁護者の一人
だ。」断言してしまうのですから、半端ない相撲愛です。
2011年3月末で最初の職場を定年退職して、4月から第二の職場で働き始めま
したので、とってもTVで相撲見物というわけにはいかずで、この第二の職場を
辞めて家にいるようになってから、BSで放送される相撲を見るようになっので、
坪内さんとくらべるとにわかファンであります。
2011年6月号の見出しは「私も蒼国来を支援する」ということで、八百長関与
で退職を迫られた蒼国来が法廷闘争にはいるということを聞いて、坪内さんは
「蒼国来を支援する」というわけですが、当方が相撲を見るようになった頃に
は長いブランク明けで、蒼国来は相撲に復帰していました。
この坪内さんの文章を、その頃に読んでいて、相撲も見ていましたら、蒼国
来の相撲界復帰にもっと拍手を送ったことでありましょう。