今年の終わりに

 今年はあと二日となりました。昨年は今ころからインフルエンザの発熱

でひどいことになったのですが、今年は体調に問題がなく、台所にたって

先日にNHKで紹介されていた「和風ロースビーフ」つくりをしています。

 おせちは家人の担当でありますが、ローストビーフは例年当方が担当し

ています。なかなか形が良くて値段も手頃なものがありませんので、まあ

それらしい雰囲気になればよろしいかな。

 今年一番強く感じたのは、日本という国の軸がずれてしまって、なかなか

簡単には戻ることができないなということであります。当方が二十代の頃に

は、当たり前のことを、この時代に口にしたら、反日とか売国奴と呼ばれる

ことを覚悟しなくてはいけないようでありまして、実際に反日思想家なんて

呼ばれている人のものを読んでみても、それこそなんでこのくらいで炎上

するのかわからないことです。

 そういうこともあってでしょうか、そうした人たちの著作は、どんどんと追い

やられているようで、かってであれば、そこそこの出版社からでていたのが、

いつの間にか代々木系とか反代々木系の出版社くらいしか(もちろん例外

はありですが)手がけないようになっているように思えます。

 出版社の経営状況がよろしくないので、とりあえず売れるものであれば、

戦前回帰のものには取り組むけども、反嫌韓のものは売れないし、炎上する

しで、出したくても出せないということでしょうか。

 そうした状況のなかで、若い人たちが積極的な発言をしているのを応援

しなくてはです。今年の元旦は、藤原辰史さんが読売新聞読書欄で推薦し

ていた「ニュルンベルグ合流」を熱発のなかふとんに横になった読んでい

て、こうした本を紹介する藤原さんを、今年はフォローして行こうと思ったので

ありました。

 良く読むことができてはいないものの、注目の著述家でありますので、

まずは手元においていつでも読むことができるようにしておきましょう。

今年は当方の読書の案内人が何人も亡くなったのでありますが、かわって

当方の視界にはいってきた藤原さんです。

 彼についていったらどこへ行くことになるのかな。 

[決定版]ナチスのキッチン: 「食べること」の環境史

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