マイナーポエットといえば

 先日に届いた「本の雑誌」437号の巻頭特集は「マイナーポエットを狙え」で

あります。

  この特集には、「マイナーポエットといっても詩人とは限らない。・・・古書店

人気のマイナーポエット、知る人ぞしるマイナーポエットに偏愛マイナーポエット

まで・・奥深い世界を堪能する」とあります。

 ベストセラー作家や、あまり作品は売れることはないが重要な作家さんなどは

マイナーポエットとはいわれないのでしょうね。メジャーを志向するが、メジャーに

なれなかった人に、マイナーという呼び名は似合わないでしょうね。

 この特集の「座談会」を「岡崎武志、萩原魚雷、島田潤一郎」の三人でやって

います。いずれもマイナーな作家が好きな方でありますが、この人たちが大きくと

りあげると、その昔からのマイナー好きな人は、いっときそのマイナーな作家たち

が、バブル(といっても小さな泡ではありますが)となることから、喜ばなかったり

するのですね。

 ということで、こういう特集をしたらすぐに名前があがる作家がいれば、前で

あればあがったのに、今はちょっとメジャーになってあがらなくなる人もありです。

そうしたあがらなくなった代表は野呂邦暢さんでしょうか。(そう思っていたら、

坪内祐三さんの文章の中に名前があがっていました。)

 当方のなかではメジャーでも、世間的にはマイナーポエットといったほうがおさ

まりがいいと思われる小沢信男川崎彰彦さんのお二人の名前が、どこかで

あがっていてもよかったのにな。まあこのお二人の名前をあげるとしたら坪内

さんでありましょうが。

 マイナーポエットは「ヤクルトスワローズである?!」とありますが、野球チームに

在京球団をあげることが、当方の感覚とはあわないことで、セリーグとか在京球

団はマイナーではないでしょうよ。

 ということは、現在はマイナーポエットに例えることができる球団は存在しない

ということで、ダントツのマイナー球団は川崎球場をホームとした二つのチームで

ありましょうよ。

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夜がらすの記 (1984年)

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