ブックディレクターか

 行きつけの図書館の顔馴染みの司書さんから、今月末から「あなたも

ブックディレクター」というイベントをやるのだけど、参加者が集まらない

ので、参加してもらえないかなと声がかかりました。

 何かのテーマに絞って(絞らなくても、自分の好きなものでもいいのか)選

書して展示するというもののようです。図書館架蔵のものから二十冊から三十冊

ということですので、何かやってみようかなとおもって、そうだ今年に亡くなっ

小沢信男さんの「通り過ぎた人々」にちなんだ選書をしてはどうだろうかと

いうことになりました。

 さすがに小沢信男さんの「通り過ぎた人々」は図書館にもあることですから。

 これで取り上げられている人の作品などと小沢さんの本を並べて三十冊という

のはどうだろうかとおもって、ネットで蔵書検索をかけてみたりです。

 その昔(1995年9月のこと)に、この図書館で小沢信男さんの講演会が開催さ

れたこともあって、ちょうど亡くなった年の年末に小沢さんの「通り過ぎた人々」

を追悼する棚を作らせてもらうというのは、当方にとっては意味があるのでは

ないかと思うことです。

 あまり幅を広げてはいけないし、「通り過ぎた人々」だけだとあまりにも地味

すぎるしということで、あれこれと思案することです。

 「新日本文学」だけではなく、詩の師匠であった丸山薫さんのものからと思っ

て検索をかけましたら、単独の詩集はなくてアンソロジーに入っているもので

あったり、畔柳二美さんのものはと思ったら「山の子供」がなかったりでありま

して、当方のところには当然のようにあるものも揃わないというのが、公立図書

館の残念なところであります。

 せっかくなので、中野重治、佐田稲子、花田清輝長谷川四郎と並べてあげた

いし、菊池章一、野呂重雄、川崎彰彦は欠かせないが本は揃うかな。

あとは親交があって、亡くなった坪内裕三さんと池内紀さんのものも入れたいな

というようなことを考えているのが一番楽しいことであります。

 本当に実現するのかな。