本日の新聞から

 今朝の新聞には磯崎憲一郎さんによる「文芸時評」が掲載されていました。
 書き出しは、次のようになりです。
NHK連続テレビ小説『半分、青い』を観ていて、どうしても覚えてしまう違和感、
という表現では足りない、ほとんど憤りにも近い感情の、一番の理由は、芸術が日常
生活を脅かすものとして描かれていることだろう。」
 文芸時評の書き出しでNHKの連続ドラマへの憤りに近い感情を吐露するとは、なか
なかない展開であります。これを見た人は、どのように感じるでありましょうね。
若い人で新聞の文芸時評に目を通す人は、ほとんどいないかもしれませんが、この
時評は若い人にむけて、次のようにつながっていきます。
「これから芸術に携わる仕事に就きたいと考えている若い人たちのために、これだけ
はいって置かねばならない。芸術は自己実現ではない、芸術によって実現し、輝くの
はあなたではなく、世界、外界の側なのだ。」
 途中で「目くじらを立てる必要もないのかもしれないが」とはさんではいるのです
が、ドラマの脚本家の描き方に異議申し立てであります。
 磯崎さんは、つい何年か前までは大手商社に勤務していて、在職中に芥川賞を受賞し、
現在は東京工業大学教授とのことです。
当方は会社員が書いた小説が芥川賞を受けたと話題になったことから、読んでみようか
なと思いながら、そのままで現在にいたっています。
 今回の時評で取り上げているのは、磯崎さんとは親しい関係にある保坂和志さんの
新作「ハレルヤ」でありました。
 それにしても、磯崎さんすこし真面目過ぎやしませんかね。「半分、青い」ではなく
て、「まるで、青い」と、したたかな女性脚本家のねたになりそうであります。