年内あと何冊か

 年内あと何冊かというのは、読みあげる本ではなく、購入する本の数に

ついてであります。読みあげるのは大変でありますが、買うのはずっと簡単

で、しかも中古本を購入でありましたら、ワンコイン5百円で何冊も買えてし

まいますからね。

 今年もベストセラーには縁がなかったことでありまして、まあ当方のような

へそまがりの好むものがベストセラーになるわけはなく、したがってベスト

セラーには手を出さないのであります。

 このところ一番売れているらしいのは日本の歴史について愛国的な立場

から書かれたものであるようです。良薬は口に苦しという言葉がありますが、

それでいきますと、この本の宣伝文句を見る限りでは、口に苦いものではなさ

そうですから、これを読むと脳内モルヒネがどっとでるのでありましょうか。

 昨日に届いた「ちくま」2019年1月号の「世の中ラボ 105」では斎藤

美奈子さんが、この歴史書を取り上げていますし、先日の新聞では若手の歴

史家が、これを批判していましたが、しょせん議論が噛みあうはずもなしで、

トランプさんと同じく言ったが勝ちの世界に住んでいる人のようです。

 このベストセラー本の20年後を見届けたいものですから、それまでは生き

ているようにしなくてはいけないことです。 

 今から20年前には、このような世の中になっているとは思ってもみません

でしたが、さらにこれから20年たったら、どうなっているのでしょう。

 そういえば、本日に外出したおり、モール書店に立ち寄りましたら、数日前

の「国民の敵新聞」(ベストセラー作家さんのネーミングを借りました)の書評

欄で取り上げられていた小説がありました。

 この作家のものは、数年前に代表作が文庫となったのを機に読んでみまし

た。大佛次郎賞を受けたものでありましたので、ひどく期待が大きかったので

すが、うーむ微妙というところです。

 大ベストセラーのものは、まったく読む気になりませんが、こちらの作家さん

のほうがちょっと気になりますし、書評の扱いも大きかったので、ちょっと期待

して、読んでみましょうです。

二十五年後の読書

二十五年後の読書