図書館で新書を借りる

 新書とか文庫というのは、買って読む(または積んで置く)ものだと思って

おりましたが、ずいぶんと前から出版点数が多くなって、チェックできなくなっ

ていたり、読めなくなっていて、ずいぶんと見逃し、買い逃しがあるようです。

 先日に図書館で新書の棚の前にたって、そういえばこれは買っていなかった

なとか、こんなのでていたんだと思って背表紙を見ておりました。そんなわけ

で、図書館から新書本を借りてくることになりました。

 本日に借りたの新書は二冊でした。

作家という病 (講談社現代新書)

作家という病 (講談社現代新書)

 

  当方の好きな編集者が書いたものでありまして、買っていても不思議では

ないものですが、その時は余裕がなくてパスしたのでしょう。

 この本のまえがきには、次のようにあります。

「この国の文学の世界とくに批評や文学賞では、売上とは逆に純文学の作家

ばかりが幅を利かしている。エンターテインメント、略してエンタメの作家の

ことを論じても反応が鈍いのは、そのせいなのである。本書で私が取り上げた

のは、エンタメの作家ないしはエンタメの分野にも足を踏み入れていた作家

たちである。私はエンタメ編集者として、この分野の作家たちの事績を伝えて

いく義務があると信じている。」

 新潮社で「小説新潮」編集長を勤められた校條さんが21人の作家さんをとり

あげて、「作家の業」について記したものとなります。

そのなかには、「この名前聞いたことないなと首をかしげるような作家の名前

もあるかもしれない」とありますが、当方が名前も知らないというのは、ただ

一人で「多島斗志之」さんという作家さんでありました。

 その多島さんについては、失踪というタイトルがついていましたので、この

作家さんについての文をまずは読んでおきましょう。

どうやら、この新書での最大の収穫は、この小説家さんの名前を知ったことで

あるようです。この作家さんのものを読むことになっていくのかな。

症例A (角川文庫)

症例A (角川文庫)

 

  もう一冊の新書は、豊崎社長のものでした。

ニッポンの書評 (光文社新書)

ニッポンの書評 (光文社新書)

 

  元版は、2011年4月刊行だそうです。ちょうど当方が長く勤めた職場をやめて

次の仕事に変わったときで、書評好きではありますが、余裕がなくて見逃したか、

今に至るまで豊崎社長にこのような本があることは知りませんでした。(今から

10年前には豊崎社長には、それほど馴染みがなかったかもしれません。)

 それにしても、書評におけるネタバレのことを取り上げていたりで、勉強にな

ることであります。これはなかなか楽しみなことで。