本日の新聞に今年の民間放送連盟の連盟賞受賞作品一覧がのっていました。
テレビとラジオのそれぞれのジャンルでの最優秀賞ですが、当方の目を引いた
のはラジオ教養分野で受賞したものです。
そこには、朝日放送ラジオが制作した「ラジオと童謡 『サッちゃん』の
阪田寛夫が残したもの」とありました。
このような番組があったことは、もちろん知りませんでした。
この関係のページを見てみましたら、このラジオ番組はいくつかの賞を受けて
いるとのことです。朝日放送では、受賞するたびに再放送をしていたようです
が、残念全く縁がなかったことです、どうやら最初の放送は2017年11月12日で
あったようです。出演者: 橋詰優子、 古川昌希、 大中恩(作曲家)
どのようなものであったのか、本当聞いてみたかったことです。
この番組は放送文化基金の賞も受けていて、その時の選評がありましたので、
以下に貼り付けです。
「 ラジオにできること 金田一秀穂
朝日放送ラジオ『ラジオと童謡と「サッちゃん」の阪田寛夫が残したもの』
は、阪田寛夫について分析するならば、本でも映像でも舞台でもなく、ラジオ
でしかできないということを、見事に示した。朝日放送の大先輩ということも
あって、過不足なく愛情をもって描き出して成功している。」
金田一さんの評にありますようが、阪田さんは朝日放送に在職していた時に、
ラジオで「新しい子ども歌」作りを推進し、信時潔の「海道東征」の公演のた
め力を注いだのでした。
子どもであれば、阪田寛夫さんが関わった歌の二つや三つ歌えるのではない
でしょうか。
阪田寛夫さんについてまとまったほとんど唯一の著作である「阪田寛夫の世
界」谷悦子さんの第三章は「音楽のわかる詩人」というタイトルで、次のよう
になって書かれています。
「阪田寛夫は、戦後童謡(新しい子どもの歌)の創造と普及、さらには研究の
面で大きな役割を果たした。ラジオ局の童謡制作者として数多くの作品を世に
送り、自身も童謡を創作し、歌を交えた講演を行うとともに童謡に関する評論
の執筆を続けた。」
この番組は、どのようにしたら聞くことができるでしょうね。これから再放送が
予定されているのでしたら、関西の親戚に依頼して録音してもらうこともできるの
でありますが。