東京の書店

 東京から戻っています。今回は桜の名所を何カ所かめぐっておりましたが、本屋に
はほとんど近づくことがありませんでした。三日間で本屋によったのは、たった一店
でありまして、それも時間待ち合わせのために立ち寄ったいうのですから、なさけな
やです。そのお店は、北千住の駅に隣接の建物にはいっているブックファーストでし
た。けっこう気になる本があったのですが、何も買わずにでてしまいました。
 あと本を手にしたのは、ステーションギャラリーのミュージアムショップでありま
した。ギャラリーで開催していたのは、モランディ展。
 モランディで思い浮かべる本は、なぜか須賀敦子さんのもの。須賀さんの本には、
モランディの作品が使われていると思い込んでいました。ミュージアムショップには
須賀さんの文庫本全集がずらりとならんでいるはずと思っていましたら、一冊だけで
ありました。
 須賀さんの文庫本全集の表紙には、「モランディのアトリエ」という写真集からの
ものがあしらわれていて、これがために須賀さんとモランディの世界が重なってしま
うようにすり込まれたようです。

須賀敦子全集 第1巻 (河出文庫)

須賀敦子全集 第1巻 (河出文庫)

 こんなにもモランディの世界が須賀さんの本に入り込んでいるのに、須賀さんの
本を見てもモランディに触れている文章が、すぐには見つかりませんでした。
(検索をかけたら、すぐにわかってしまって、これは安易でありました。 )