帰り道に本屋へ

 本日は野暮用で外出をしていました。お天気がよろしく、春を感じることでした。
野暮用を終えて、帰宅する時に街の本屋へと立ち寄りました。先日にここで「鳩の撃
退法」上巻を購入しましたので、たぶん下巻は売れ残っているだろうと思ってのこと
です。どうせ下巻を購入するのでありましたら、自宅近くのコンビニ書店よりは、街
の本屋のほうがいいだろうと思いました。それとなにか入荷している新刊の本で食指
の動くものはないかという興味もありました。
 無事に「鳩の撃退法」下巻を確保することができました。佐藤正午さんは、そこそ
こ売れるのでありましょうが、この本屋さんにはたぶん上下一冊ずつしか入荷しない
ようでありまして、下巻だけが残っても、この本屋さんも困るでありましょう。
これで、安心して読み続けることができます。
 本日は、今月の文庫新刊などを手にとってみることができました。
 今月の文庫には、須賀敦子さんの関連本が二冊ありました。没後20年ということも
あって、今年は須賀さんのものがでたりするようです。
 文春文庫からでた大竹昭子さんの「須賀敦子の旅路」と新潮文庫松山巌さんの
須賀敦子の方へ」であります。松山さんのものは元版を購入しているので、本日は
購入せず、「須賀敦子の旅路」を購入です。

 大竹さんのものは、河出からでていたものを加筆して文庫化したものですが、これ
は、お買い得の一冊であります。河出文庫須賀敦子全集と同じような雰囲気でだし
てくれたら、もっとよかったのにと思うことです。
 ちくま文庫にはいった神蔵美子さんの文庫本「たまもの」も手に取ることができま
した。これは、以前に図書館から借りて元版で読んでおりました。私小説のような
写真文集でありまして、私生活をのぞき見するような趣ありです。
文庫の帯には、末井昭さんの自伝的な作品の映画で主演している俳優さんのコメント
がありますので、「素敵なダイナマイトスキャンダル」とのあわせての新刊でありま
しょうか。
たまもの (ちくま文庫)

たまもの (ちくま文庫)

 講談社文芸文庫の新刊もありましたが、ここで目をひいたのは「群像短編名作選」
でした。価格は2300円で、これは手が出ない。そう思って、ぱらぱらと目次をみたら、
これはどこかで見たことのあるラインナップ。そう思って、チェックしたら、この
文庫は「群像」2016年10月号の「創刊70周年記念号」の「群像短編名作篇」を文庫化
したものとありました。あの記念号は1500円なり、これを三冊の文庫に分けたらいく
らになるのでありましょう。 本日はひさしぶりで、「群像 創刊70周年記念号」を取り出してきて、そこに収録
森茉莉さんの「気違ひマリア」読みましたです。1967年の作品ですが、今書かれた
ら、雑誌への発表はおぼつかなかったでありましょうね。ネット上でヘイト文学とか
言われたりするのかな。