読んでいる本

 図書館から借りている本の返却期限が近づいてきました。すこしピッチをあげて
読まなくてはいけませんです。とりあえず、借りてきたものは、ぱらぱらとページ
をめくってきたのですが、これは最後まで読んでやりましょうと思っているのが、
次のものです。

皇后考

皇后考

 天皇制についてもよくわかっていないのですから、皇后というものについてはなお
さらであります。
 戦前の教育では、学校で教育勅語とともに歴代天皇の名前を教えられていたように
頭にはいっていました。神武、綏靖とはじまって大正で終わる123代の天皇です。
皇紀は2600年というのは、神武天皇即位から数えてのことでもありました。
 戦前には教育のせいもありまして、ほとんど動かすことのできない歴史的事実で
あったのですが、こういうふうに決まったのは、明治にはいってからとのことを知っ
て驚いてしまいました。
 明治に入ってからしばらくは神武天皇というのは、ほとんど認知されていなくて、
神武天皇を国民に強く印象づけることをめざしていたとありました。
 明治初年において国民に認知されていたのは、神功皇后なのだそうです。明治十四
年には、紙幣や切手にも神功皇后の肖像がつかわれていたとあります。原さんのこの
本は、神功皇后について説明するところからはじまります。神功皇后を歴代天皇に加
えるべきかという議論が明治になされたことあるということも驚きで、戦後育ちとし
ては、目からうろこが落ちることです。