お楽しみ「青春18きっぷ」の利用期間がはじまりました。お天気の具合を予報で
確認してから、旅行日を本日としました。
行き先は、来年度には一部廃線になるといわれている留萌本線の増毛駅となります。
時刻表で確認をしますと、乗り換えに要する時間も含めて片道6時間ほどでした。
増毛駅というのは、サントリー学芸賞を受けた渡辺一史さんの「北の無人駅から」で
大きくとりあげられていますが、渡辺さんが北海道に住み着くことになるきっかけと
なった映画「駅」の舞台でもありました。
当方は、「駅」に出演していた俳優 今福正雄さんへの関心から、映画「駅」と
「北の無人駅から」を話題にしておりました。
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そのロケ地ということで、高倉健さんのファンにとっては、健さんの足跡をたどる
巡礼の地にもなっているようです。
終着駅 増毛です。
駅のホームからまっすぐ普通の道路につながっていく感じとなっています。
まるで路面電車のごとし。
二両編成でしたが一両は回送車(留萌駅で切り離し)で利用できず、車輌は鉄ちゃ
んで満員でありました。すべての列車が、こういう状態でありましたら、廃線にしな
くともよろしいのですが。いまは地域のローカル線は、鉄ちゃんの利用が一番の支え
であるようです。
増毛町には、本間家という旧家がありまして、いまもお住まいであります。
もとは網元などでしたが、今一番有名なのは日本で一番北にある酒蔵「国稀」となり
ます。当方は酒はいけないのですが、増毛にきましたら、ここを訪ねないわけには
いきません。
本間家といえば、ここからでた方に「日本点字図書館」を作られた本間一夫さんが
いらっしゃいます。
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たとのことです。岩波「図書」2015年9月号には、本間一夫さんが進学された関西学院
にゆかりの日野原重明さんが「日本点字図書館と本間一夫」という文章を寄稿されて
います。
本日訪れた国稀酒造には、実践女子大で開催された「編集者と語る『本間一夫と
日本点字図書館』岩波新書『指と耳で読む』の原稿」展の案内ちらしが、さりげなく
掲示されていました。
日野原さんが「図書」にお書きになっていますが、戦時中には「日本点字図書館で
も本間氏の指揮の下で三千冊の蔵書を守る為に1944年に茨城に一度目の疎開を、さら
に生家の北海道増毛町に二度目の疎開を実行されています。そしてもっとも感動的
なのは、あの戦時下においても疎開先から郵送で点字本の貸出事業を続けておられた
ということです。」とありまして、本間家が、「点字図書館」のためになみなみなら
ぬ支援を行っていることがうかがえます。
このことは、点字での教育に従事されている方には周知のことでありますが、増毛
を訪れる鉄ちゃんたちにも知ってほしいことであります。