未読率の高い著者 3

 金井美恵子さんは気になる作家さんでありましたが、ずっと読むこともなしに経過
していました。当方よりも学年で四歳くらい上となるわけですが、当方の学生時代に
は、すでに作家デビューし、詩集も刊行されていました。
 金井さんのもので最初に購入したのは、1989年に日本文芸社からでたエッセイ集
「本を書く人読まぬ人とかくこの世はままならぬ」でありまして、これが期待通りに
面白かったことで、その後も継続して新刊を購入することになったわけです。

 この本は、その後パート2が刊行されたということから、けっこう売れたのであり
ましょう。
 日本文芸社については、以下のページで 
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20070215
 「本を書く人読まぬ人とかくこの世はままならぬ」については、次のところで
話題にしておりました。
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20080311
 1992年に日本文芸社からでた「全短編(全三巻)」には、とても気になったもので
あります。その当時は、今よりも古本で探すのがたいへんでありましたので、この
全短編は、一部で歓迎されたように思います。これを買おうかどうしようかと、この
本を手にして考えたことは、二度や三度ではありませんが、そこそこ値段がたかった
こと、購入しても読むことができそうもなかったということ、あと迷っているうちに、
ちりかみ交換の世界から生まれたような定価の半額で文庫を販売する本屋(?)さん
が登場して、ここでかっての新潮文庫のものなどが格安で入手できるようになったこと
などで、結局は購入することがなしでありました。
 いま考えると、この時に購入した新潮文庫に収録の作品などが、金井さんの著作の
未読率を高めることになったのかもしれません。