本日の最高気温は13時過ぎに記録した19.1度であります。当地のこの時期
の気温としてはほとんど例のない気温となりました。この気温のおかげで、外で
の仕事がはかどったり、あれこれと懸案が片付いたのはよかったのですが、いけ
ないのは、羽虫が大発生して、外歩きするのに支障がでることです。
羽虫というのは、羽があって飛ぶ小さな虫でありますが、11月に多く見られる
雪虫とは違って、小さな黒い虫となりです。さて、これがなんという虫であるのか
わかっておりません。明日も気温が高いということですから、この虫の乱舞が見ら
れることでしょう。
この虫が飛んでいるうちは霜がおりることはなさそうです。
いろいろな用事を終えて、本を手にすることができたのは夕方になっていまし
た。本日も藤野千夜さんの「編集ども集まれ!」であります。
藤野さんとおぼしき主人公が契約社員として勤務する青雲社は、漫画雑誌を
中心として刊行しているのですが、その代表的な雑誌は「週刊大人漫画クラブ」
となります。
当方はコミックスの世界にはまったく明るくないのですが、それでもこの小説を
読み進んでいるうちに、この会社は、「漫画ゴラク」とかいう雑誌を出していた版元
であるなと思いあたりました。
それが間違いないと思われたのは、小説が半分くらいまで進んだところにあった
次のくだりによってです。
「漫画や実話雑誌、実用書に強い青雲社に、いきなり文芸書、それも純文学ジャン
ルの作家を多く扱う編集部ができたのは、80年代末、他社からベテラン文芸編集
者が移籍してきたからだったけれども、もともと文学好きの笹子はそのラインナップ
を見て喜び、気になる新刊が出ると、社内販売や見本を求めずに、さっそく書店に
行って購入した。
金井美恵子、笙野頼子、増田みず子、中野美代子、蓮實重彦、澁澤龍彦 」
これって、拙ブログでも「出版社の狂い咲き」と話題にした会社のことであります
ね。
vzf12576.hatenablog.com この小説によりますと、この会社は最近になってまったく畑違いの会社の
傘下にはいったとあります。80年代というのは、まだまだ出版社にとっては
いい時代でありましたですね。