植草甚一さんの本

 小生は不思議なほど植草甚一さんの本を持っていないことに気がつきました。
関心がなかったわけではなく、むしろ逆でありまして、ジャズもロックも好みで
ありましたので、植草さんが熱心に書いていた「スイングジャーナル」誌とか、
中村とうようさんが創刊した「ニューミュージックマガジン」は、ほぼ毎月の
ように手にしていたにもかかわらずです。
 しかも、初期のころに植草さんが本をだしていた晶文社は、小生のもっとも
好きな版元であったのですから、植草さんの本を持っていないということが、
自分でも理解できないのでありました。
 小生の手元にある数少ない植草本は「ぼくは散歩と雑学がすき」であります
が、これはいまから数年前に古本で入手したものです。この本の小生がもって
いるのは十五刷とありますので、第一刷がでてから、約四年で、ここまでの
増刷でありますから、ずいぶんとうれていたのでありますね。
 この本には、植草甚一さんの晶文社本として、巻末に広告がのっていました。
・ ジャズの前衛と黒人たち
・ ワンダー植草・甚一ランド
・ 雨降りだからミステリーでも勉強しよう
・ 映画だけにしか頭になかった
 どれも魅力的な本のタイトルとなっておりまして、これを古本でそろえて
みたいなと思ったりするのです。